戦争か平和か 日本の進路かかる選挙
参院選公示まで1カ月切る
対決点ますます鮮明に
6月22日に予定される参院選の公示まで、一カ月を切りました。ロシアによるウクライナ侵略が続き、戦争か平和か、日本の進路が問われる参院選。各党は大阪で、政党を選ぶ比例代表選挙でも、大阪選挙区選挙(改選数4)でも「政党色」を前面にした動きを強めていますが、その中で、平和を壊す自民・公明・維新の「翼賛勢力」か、それとも憲法9条を生かした平和外交を進める日本共産党と、たつみコータロー前参院議員(大阪選挙区候補)か――政党間の対決点が浮き彫りになっています。
自公維翼賛勢力――
危機に乗じて9条改憲「戦争する国」づくりへ
自民や維新は、ウクライナの危機に乗じて「9条改憲」「核共有」を叫んでいます。
大統領就任後初来日したバイデン氏と岸田文雄首相は23日、共同声明を発表。岸田首相は「敵基地攻撃能力」の保有検討など軍事力の抜本的強化や軍事費の大幅増額を米国に約束しました。
大阪選挙区の自民現職は、9条改憲や軍事力の強化、「敵基地攻撃能力」の保持が持論。3月の参院予算委員会では「核共有」の議論を岸田首相にけしかけるなど、「戦争する国」づくりの急先鋒となっています。
大阪選挙区で2議席を持つ維新は、松井一郎代表(大阪市長)らが非核三原則の見直しや「核共有」の議論を始めよと公言しています。18日には、「9条の2」を新設して自衛隊を明記する改憲の「条文イメージ」を発表し、参院選公約(維新八策)に盛り込む方向で検討中。安全保障政策では、武力行使は「必要最小限に限る」とする専守防衛の規定の見直しまで打ち出しまています。
維新は3月の党大会で、「改選議席倍増」と「比例得票で野党第一党」を目標に。松井氏は「(維新の躍進で)自民党をぴりっとさせる」(15日、首都圏の街頭演説)と語りましたが、自民党以上に軍拡と改憲をあおっているのが実態。「野党連合は野合」(同)などの攻撃も続けています。
公明党は生き残りをかけて比例票獲得を前面に。大阪選挙区の公明現職は、ウクライナ難民の受け入れで元外交官の手腕を発揮したなどと宣伝していますが、自民・維新の9条改憲や「核共有」の主張を容認する立場です。
共産党・たつみ候補――
国際世論でロシア包囲 9条生かす平和外交を
自公維が大阪選挙区の議席を独占している中、日本共産党と、たつみ氏は、ウクライナ侵略を止めるためには、「国連憲章守れ」の一点で世界が団結し、国際世論でロシアをすることが決定的だと主張しています。
日本共産党は1922年の党創立以来100年、日本の侵略戦争に命懸けで反対を貫き、あらゆる覇権主義とたたかってきた党。たつみ氏は「『武力には武力』『核兵器には核兵器』というやり方では、世界の安全と平和は築けない」と、きっぱり主張しています。
さらに戦争を起こさせないために、東アジアに平和をつくる「外交ビジョン」を提唱し、東南アジア諸国連合(ASEAN)が互いに友好協力条約を結び、平和の地域をつくり出していると強調します。
たつみ氏は、「日本が9条を持つ国として、軍事ブロックの対決ではなく、包括的な話し合いの場をつくり、東アジアに定着させ平和の外交を進める。これを具体的に提案しているのは日本共産党だけ」と訴えています。
(大阪民主新報、2022年5月29日より)