おおさかナウ

2022年06月04日

「比例は共産党」を正面に たつみ議席の奪還を必ず
対決点は平和・経済・カジノ
目前の参院選 柳共産党府委員長ら会見

 参院選本番を前に、日本共産党の柳利昭府委員長は、たつみコータロー前参院議員(大阪選挙区候補)、西田さえこ比例候補と共に1日、大阪市天王寺区の党府委員会事務所で会見を開き、選挙に臨む政治姿勢や方針について語りました。渡部結府副委員長が司会しました。

 柳氏は、大阪の参院選の様相について、「どの党も政党への支持を前面に押し出し、比例選挙を軸に大激戦になっている」と指摘。日本共産党も比例代表で大阪70万票、全国650万票を獲得し、5議席実現へ党の値打ち・役割を広げることを重視し、「比例は日本共産党」の訴えを正面に見据え、そこを土台に、たつみ候補の魅力や実績を広げ、選挙区議席を必ず取り戻したいと述べました。

綱領路線、経済政策に新たな期待が

参院選を前に会見する左から渡部、柳、たつみ、西田の各氏=1日、大阪市天王寺区の党府委員会事務所

 柳氏は、出発点は昨年の総選挙の比例票30万であり、70万は「大変大きな挑戦」と述べた上で、総選挙以来、野党共闘の分断と共産党の政権参加への不安をあおる攻撃が続き、ウクライナ侵略に乗じた軍事強化と9条改憲の動きや、共産党の安全保障政策への攻撃とともに、ロシアは共産主義という誤解もあると指摘。これらを「党の綱領路線や値打ちを伝えるチャンスと捉えている」とし、この間の宣伝・対話で、「憲法9条生かす平和外交で戦争の心配のない東アジアへ」という訴えに、党への新しい期待が生まれていることを報告しました。
 また、コロナ禍と物価高騰の中、党が経済成長戦略「やさしく強い経済をつくる5つの提案」を掲げていることを紹介。「財界からの献金ゼロ、大企業にズバリものが言える党」ならではのもので、とりわけ「消費税5%減税」「大企業の内部留保課税で賃上げ」「年金削減ストップ、学費半額」などの訴えに、新たな共感が寄せられていると指摘しました。さらに「カジノで大阪の成長はありえない」「際限のない公費負担は維新政治の無駄遣い」という声が党派を超えて広がり、「共産党の躍進でカジノストップ」の訴えに熱い反応があると述べました。
 大阪の参院選の対決点として柳氏は、「戦争か、平和か」「冷たく弱い経済か、やさしく強い経済か」「カジノで大阪を壊すのか、庶民の大阪をよみがえらせるのか」が浮かび上がり、「どの問題でも、自公維の翼賛勢力と日本共産党・たつみ候補の正面対決の構図が鮮明」と指摘しました。

維新に期待する人や支持なし層にも

 府民の不安や関心に応え自公政権や維新政治の実態を知らせ、共産党の提案を届けて打開方向を考える宣伝と対話を大規模に進めていくこと、維新に期待する人たちの政治を変えたいという思いや「支持なし層」に働き掛けることを特に重視したいと述べました。

多くの人と共にたたかう努力を徹底

 柳氏は大阪で活動する比例候補として西田さえ子氏を紹介。近日中にもう1人発表するとし、「この力を大いに生かしていきたい」と述べるとともに、支持を広げてくれる担い手を増やし、「多くの皆さんと一緒にたたかう努力を徹底して強める」と強調しました。

公開討論を呼び掛け
たつみ大阪選挙区候補

 たつみ氏は、3つのテーマで自身の見解を述べ、他党・候補者との公開討論を呼び掛けました。
 たつみ氏は、「軍拡はさらなる軍拡を呼び起こし、東アジアの危険性を高めてしまう」とし、「ASEAN(東南アジア諸国連合)」の取り組みを広げることが東アジアの平和の安定につながると指摘。9条改憲は戦争への加担を全面的に認め、自民が主張する「敵基地攻撃能力」も軍事をエスカレートさせ、維新などによる核共有議論は、「唯一の戦争被爆国の政治家としてありえない」と強調。「核兵器禁止条約に参加してこそ、世界の平和安定が築かれる」と述べました。
 暮らしの問題では、物価高騰の中で、最も効率的で合理的に暮らし・営業を守る方法は消費税減税だと指摘。日本が成長せず競争力もなくなった最大の要因は賃金が上がらなくなったことだとし、賃金引き下げ、消費税の相次ぐ増税などの政策を「大転換する必要がある」と指摘。赤字国債のさらなる発行でなく、税金の取り方のゆがみを変えて財源確保したいとし、一部大企業の内部留保への課税や、引き下げ過ぎた法人税の引き上げを求めました。
 カジノについては、約8千件の生活相談を受けた中で、多重債務やギャンブル依存症に苦しむ人の相談も少なくなかったとし、「人の不幸を踏み台にした経済成長はありえない」と強調。カジノ誘致の是非を問う住民投票を求める署名も法定数を大きく上回ったとし、その声をつぶすことは許されないと述べるとともに、国に認定させないために全力を尽くすと表明。「大阪選挙区選出の現職4人全員がカジノ推進派だ」とし、カジノ反対の声を届けるためにも議席確保を目指すと述べました。

(大阪民主新報、2022年6月5日より)

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