おおさかナウ

2022年06月18日

府・市特別顧問がカジノ出資企業と契約
癒着の温床になりかねない
大阪市議会都市経済委 井上浩議員が追及

質問する井上議員=8日、大阪市議会都市経済委員会

 8日の大阪市議会都市経済委員会で、日本共産党の井上浩議員が質問し、大阪府・市の特別顧問で元首相補佐官の和泉洋人氏が、大阪のカジノ事業に出資する民間企業とアドバイザリー契約を結んでいる問題についてただしました。
 和泉氏は第2次安倍政権と菅政権の8年8カ月余にわたって首相補佐官を務め、昨年10月、岸田政権の発足に伴い退任。ことし1月、府市の特別顧問に就任しました。
 さらに3月から、カジノや万博の予定地である大阪湾の埋め立て地・夢洲(ゆめしま)の施設建設工事などを調整する「夢洲等まちづくり事業調整会議」のアドバイザーにも就任する一方、カジノ出資企業の一つである、大和ハウス工業と、高額のアドバイザリー契約をしている問題を、「しんぶん赤旗」日曜版(5日号)が報じました。
 井上氏は「事業調整会議」は原則非公開で、提出される資料には非公開情報も含まれことから、「(和泉氏の)個別事業とのアドバイザリー契約が、報道の通りだとすれば、利益相反に当たるのではないか」と質問。夢洲開発などを担う都市計画局は「非公開情報が他に漏れることは想定していない」と答えるにとどまりました。
 井上氏は高橋徹副市長に対し、和泉氏を起用した経緯を確認すると共に、「この報道が事実であれば、行政の公正性が侵される恐れがある」とただしました。
 高橋氏は、昨年11月16日に吉村洋文知事(大阪維新の会代表)と松井一郎大阪市長(日本維新の会代表)から指示があり、17日に高橋氏が都市計画局長にその内容を伝えたと答弁。「夢洲の事業調整はじめ大阪のまちづくり全般に助言いただいている」と答えました。
 井上氏は、和泉氏に対して報道にある事実関係を聞き取るとともに、倫理規定や厳格なルールをつくるよう要求。「何でもありでは、癒着の温床になりかねない」と主張しました。

(大阪民主新報、2022年6月19日より)

月別アーカイブ