大阪カジノ 国は認可するな 署名40万達成し誘致阻止を
医療逼迫 検査も受けられず
明るい会・よくする会・カジノ反対大阪連絡会
合同会議で意思統一
明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)と大阪市をよくする会(よくする会)、カジノに反対する大阪連絡会が9日、大阪市北区内の会場とオンライン併用で合同代表者会議を開きました。国に対して「大阪のカジノ(賭博場)誘致計画を認可しないよう求める要請署名」を府内の隅々で一気に広げ、目標の40万筆を早急に達成しようと意思統一しました。
臨時国会前に認可の危険も 署名などたたかいを急いで
大門前参院議員が講演
維新の大阪府・市政は4月末、大阪湾の埋め立て地・夢洲(ゆめしま)に、カジノを核とする統合型リゾート(IR)をつくるための誘致計画を国に提出します。国が認可すれば事業者がカジノ施設やインフラの整備に着工していくだけに、国が認可するかどうかの重大な局面を迎えています。
「運動を急いでいただきたい」――代表者会議で講演した日本共産党の大門実紀史前参院議員は、こう強調しました。「カジノは時の政治判断で左右され、動いてきた」とし、改憲に傾く岸田政権が、参院選後も維新の力を必要としている中、「カジノ問題に早く決着を付け、秋の臨時国会前に認可する危険性がある」と語りました。
誘致計画の認可は、有識者でつくる審査委員会の報告に基づいて国交相が最終判断します。大門氏は、7月20日に第1回の審査委員会が開かれたが、審査中は非公開で、2回目以降の日程も明らかにしないなど、「ガードが堅い」と指摘。「認可させないために、40万署名で大阪の世論を喚起し、国に突き付けよう。審査委員会メンバーやカジノ事業者への働き掛けなど、知恵を出し合おう。私も一緒に頑張る」と話しました。
夢洲の土壌問題に長年取り組んできた、おおさか市民ネットワークの藤永延代代表も講演しました。夢洲には、しゅんせつ土砂や建設残土、産業廃棄物や焼却灰が埋め立てられており、「超軟弱・汚染土壌上での開発強行はリスクが多すぎ、自然災害にも弱い」と指摘。液状化・汚染土壌・安全対策は住民の負担になるとし、「市民を不幸にする賭博場をつくるな」と力説しました。
各団体・地域が底力を発揮し来春の統一地方選の大争点に
明るい会と連絡会の有田洋明事務局長が行動提起。署名目標の40万筆は府内有権者の5%で、来春の府知事選、大阪市長選、堺市長選はじめ統一地方選でもカジノ問題を大争点にすることが求められており、各団体と地域連絡会が体制を確立し、各地で署名推進のけん引力として底力を発揮しようと呼び掛けました。
大阪連絡会が3月末までにカジノ計画中止を求める署名11万5千筆を提出し、「住民投票条例」制定を求める直接請求署名は法定数を大きく上回る約21万人分を集約するなど、府民・市民の共同したたたかいが、カジノ推進派を追い込んでいると強調しました。
有田氏は、吉村洋文知事や松井一郎大阪市長らが「カジノには1円の税金も使わない」との発言を一転させ、夢洲の土壌対策で790億円もの公金投入を決めるなど、「無茶苦茶なことをやろうとしている」と批判。国に申請するための「住民合意」はなく、経済波及効果の根拠も示されない誘致計画は、そもそも国が認可できるものではないと述べました。
交流では団体・地域の代表、日本共産党の内海公仁府議、井上浩大阪市議(文書発言)、辰巳孝太郎元参院議員(党府カジノ・万博プロジェクトチーム責任者)らが、運動の経験や署名目標達成への決意を発言しました。
「カジノに反対する大阪連絡会」の署名用紙です。同連絡会は40万筆の目標達成へ、取り組みを急いで強めようと呼び掛けています。コピーして活用してください。
(大阪民主新報、2022年8月21日号より)