2022年08月20日
宮本岳志のよもやま話
エッセイは大の苦手ですが…
久しぶりのエッセイ再開。返す返すも先の参議院選挙で、大門みきしさんの議席を守りきれなかったことが悔やまれます。大門さんのエッセイは毎回味があって、読むものを飽きさせませんでした。私など遠く及ばない素晴らしいものでした。
私は「エッセイ」というようなものは大の苦手…私が日本民主主義文学会の会員なので、文学的素養があると誤解される方が多いのですが、私が入会時に書いた作品は文芸評論…しかも「共産青年同盟創立70周年記念青年文化コンクール」の記念論文部門で入選した「『〝敗北〟の文学』と人間の問題―芥川龍之介と宮本顕治」という作品一作です。
時々、この評論を読んでみたいと言う人がいるのですが、おすすめできません。いま読み返してみると青い文章で顔から火が出ます。芥川の文学については、その後も新しい知見が発見されてきており、とても鑑賞に堪えません。
宮本顕治氏が「『敗北』の文学」を書いたのは、まだ東大在学中の20歳の時でした。顕治氏は革命家として芥川氏の地平を乗り越えて行く若き日の文学的決意表明だったと語っていますが、私のものは民青同盟の卒業論文程度の作品です。
顕治さんと私は血縁こそありませんが、宮本顕治参院議員が1981年に国会で初めて要求した学費無償化を定めた国際人権規約の条項受け入れを、31年後の民主党政権時代に私が実現したというのは何かのご縁でしょう。何はともあれ、どうぞよろしくお願いいたします。(みやもと・たけし 日本共産党衆院議員 次回は9月11日付に掲載)
(大阪民主新報、2022年8月21日号より)