おおさかナウ

2022年09月10日

交野市長選
山本景氏が現職破る
民主市政をつくる会が自主支援

〝市民の運動・共同の勝利〟


交野市長選で初当選し、支援者らと万歳する山本景氏(前列中央)=4日、交野市内

 任期満了に伴う交野市長選が4日投開票され、「市民の声が届く市政への転換を」と訴えた、新人で前交野市議の山本景氏(42)=無所属=が、1万5816票(得票率50・7%)を獲得し、3期目を目指した現職の黒田実氏(53)=自民、公明、立憲、国民推薦=らを破って初当選しました。投票率は49・36%。
 日本共産党も参加する「市民本位の民主的な交野市政をつくる会」は山本氏を自主的に支援してたたかいました。
 民主市政をつくる会は、山本氏の当選を受けて5日発表した声明で「市民の声と運動、共同の力の大きな勝利」と強調。引き続き幅広い市民と力を合わせ、山本氏の公約と市民の声が届く市政の実現に、全力を挙げると表明しています。

〝主人公・市民の勝利〟
当選の山本景氏「これからがスタート」

市民の声聞かぬ現職に審判

当選した山本氏(右)を迎える支援者。握手しているのは皿海交野市議=4日、交野市内

 4日投開票の交野市長選で、市民の声を聞かない市政運営を続けてきた2期8年の黒田市政に、市民がきっぱり「ノー」を突き付けました。
 黒田実市長は、ゆうゆうバスの廃止を巡り約1万筆の反対署名を無視して廃止を強行しました。市立第一中学校区の学校統廃合・施設一体型小中一貫校建設問題では、住民投票を求める直接請求に反対し、事業を推進してきました。
 これに対し、ゆうゆうバス廃止や学校統廃合問題で市民の共同が広がりました。市民と共に活動してきた山本氏は、選挙戦で「市民の声が届く市政への転換を」と訴え。施設一体型小中一貫校は整備せず、小学校は小学校、中学校は中学校で整備することや、コミュニティーバスなどの導入で地域の移動手段を確保することなどを重点政策に掲げました。
 日本共産党も参加する「市民本位の民主的な交野市政をつくる会」は、この間広がった市民共同の力にこそ、市政転換の鍵があることを重視。山本氏がどの団体とも政策協定を結ばないと表明していることを踏まえ、自主的に支援して全力を挙げました。
 4日深夜、交野市内の事務所であいさつした山本氏は、「私一人の当選ではなく、これまで(市政に)思いが届かなかった市民の皆さんの勝利」と強調。「これはあくまでスタート。私が当選したというよりも、市民が勝った。私が選挙で約束したことを、皆さんと話し合いながら、一つ一つ進めていきたい」と抱負を語りました。
 支援者らは「選挙運動で、市民の声を聞かない黒田市政への有権者の怒りを実感した」「交野市の主人公である私たちが勝った。山本さんと新しい市政をつくるために、これからも頑張る」などと、勝利を喜び合いました。

市民の共同をさらに広げて

 日本共産党の皿海ふみ交野市議(党市委員長)は、「市民の声を踏みにじってきた黒田市政を何としても変えたいという、市民の運動と共同の力の勝利です。同時に、新しい市政への妨害も予想され、気を引き締めています。新しい市政を支え、市民の声に耳を傾ける交野市政をつくるため、市民との共同をさらに発展させる決意です」と話しています。

交野市長選開票結果

山本 景 15816
  黒田 実 14895
  下高原正男 457

(大阪民主新報、2022年9月11日号より)

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