2022年10月29日
「副首都ビジョン」は不要
大阪市議会特別委 山中市議団長が質問
19日の大阪市議会大都市・税財政制度特別委員会で、日本共産党の山中智子議員が、副首都推進局や同本部会議で議論されている「副首都ビジョン」について質問しました。
副首都推進局は府市共同で2016年4月に設置。「副首都・大阪の実現」を名目に、大阪市を廃止して「特別区」を設置する、いわゆる「大阪都」構想の制度設計を担った組織。20年11月の2度目の住民投票で「特別区」設置が否決されたにもかかわらず、同局は存続しています。
翌年4月からは吉村洋文知事を本部長、松井一郎大阪市長を副本部長とする副首都推進本部会議を開催。「副首都ビジョン」のバージョンアップに向けた意見交換会も開き、来年当初にも新しい案を示すとしています。
山中氏は、2度目の住民投票で「特別区」設置が否決されたことは、「副首都」を標ぼうすることも否定されたと受け止めるべきだとし、「いつまで『副首都』を掲げるのか」と追及。副首都推進局は「『副首都・大阪』の確立・発展は行政課題。府市一体に、大阪の成長に向けた取り組みを進める」などと答えました。
住民投票の結果生かせ
山中氏は、推進本部会議の議論は「副首都ありき」で、「主人公である市民を置き去りにしている」と批判。「『副首都ビジョン』はもう不要。市民は望んでいない」とし、副首都推進局も解散するべきだと述べました。
さらに推進本部会議で、行政区のあり方や自治に関する課題も勝手に話し合うのは問題だと指摘。「また市民が分断されることのないよう、住民投票で示された市民の意思を生かした大阪市政、行政組織になっていかなければならない」と力説しました。
(大阪民主新報、2022年10月30日号より)