2022年11月26日
大阪市議会 21年一般会計決算を認定
カジノに血道、市民に冷たく
山中共産党市議団長が反対討論
大阪市議会は18日、2021年度の一般会計決算報告を日本共産党以外の賛成多数で認定しました。日本共産党の山中智子団長が反対討論に立ち、決算に示されているのは、市民に不幸をもたらすカジノ誘致に血道を上げる一方、市民には実に冷たい大阪市の姿であり、到底認めることはできないと述べました。
山中氏は第1に、市のコロナ対策は全額国の交付金を活用した給食費の無償化などはあったものの、一人でも多くの市民を救うための独自施策はお寒い限りだったと指摘。医療・介護・保育・福祉の施設と利用者を守るために、速やかな財政支援を求めると同時に、全国の市の中で最も高い介護保険料を、コロナ禍の中で2・11%も値上げしたことは「あまりにも冷たい仕打ちだ」と批判しました。
第2に、コロナ死者数が全国一の大阪で、市のコロナ対策は府任せに終始するなど、地方自治体としてやるべきことをやらず、やるべきではないことをやっていると強調。コロナ収束の見通しが立たず、外国人観光客がコロナ前の水準に回復することがあり得ない中、「世界中からヒト・モノ・投資を新たに呼び込む」という前提が崩れたカジノ誘致に、これ以上時間を費やし、市民の財産を棄損することは許されないと主張しました。
第3に、市民が2度にわたる住民投票で「大阪市存続」を選んだにもかかわらず、「広域行政一元化条例」で街づくりなどの市の権限を府に差し出したことは民意も地方自治も踏みにじる暴挙だと力説。副首都推進局などを設置し続けて制度いじりしようとしていることは「住民投票の民意を真っ向から否定する、究極の民意無視だ」と断じました。
(大阪民主新報、2022年11月27日号より)