強大な党つくりながら
統一地方選の勝利を
志位氏迎え「新春のつどい」 日本共産党府委
「統一地方選勝利で希望を開く一年に」と日本共産党大阪府委員会が6日、同党の志位和夫委員長を迎えた「新春のつどい」を大阪市北区内で開き、ユーチューブでも配信しました。
志位氏は、大阪府政・大阪市政の争点や日本共産党議員団の値打ちを詳しく紹介。国政問題では岸田自公政権の大軍拡路線や物価高騰への無策を批判しつつ、日本共産党の外交戦略や経済対策を語り、「強く大きな党をつくりながら統一地方選勝利を」と訴えました。
統一地方選をたたかう候補者が舞台に勢ぞろいし=写真、代表して石川たえ、うち海公仁亮府議、山中智子大阪市議、森流星堺市議(中区)候補、いぬいじゅん子高槻市議候補が決意表明。宮本岳志衆院議員があいさつしました。
前進座理事長の藤川矢之輔さんがあいさつ。第1部の文化行事では、落語家の桂あやめさんと林家染雀さんの音曲漫才ユニット「姉様キングス」、勘緑さんが率いる人形浄瑠璃「木偶舎」が出演。つどい終了後の入党懇談会で、2人が入党を決意しました。
府民と共に政治動かし 大阪再生の展望を示す
志位委員長が訴え
日本共産党大阪府委員会が6日、大阪市北区内で開いた「新春のつどい」で、同党の志位和夫委員長は「強く大きな党をつくりながら統一地方選勝利を勝ち取りたい」と聴衆に訴え、奮闘と支持を呼び掛けました。
志位委員長は冒頭、大阪のたたかいの焦点について、「住民の世論と運動で維新政治を追い詰める流れの中での選挙」だと指摘。「大阪都」構想を2度否決し、それぞれ橋下徹、松井一郎両市長を政界引退に追い込んだとし、「統一地方選で日本共産党を勝たせていただき、維新政治を引退に追い込む一歩にしよう」と呼び掛けました。
共産党議員団3つの値打ち
地方議会における党議員団の働きについて志位氏は、①議会では少数でも住民の声を議会に届け、建設的提案で政治を動かしてきた②維新政治に市民との共同で反対を貫き、福祉と暮らし第一、中小企業と働く人を主役にした大阪再生の展望を示してきた③国の悪い政治の押し付けから府民・市民を守る「防波堤」の役割を果たしてきたと「3つの値打ち」を紹介しました。
府民と府政つなぐ役割担い
「府民と府政をつなぐかけがえなのない懸け橋の役割を担ってきた」のが府議団の石川たえ、うち海公仁両府議だと語り、この3年間、府議会に寄せられた136万人の請願すべての紹介議員となり、93%に当たる127万人分は石川、うち海2氏だけが紹介議員だったと述べ、この2議席を失うことがあってはならないと強調しました。
コロナ対応を巡り、全国最多の死者を出した大阪府の現状に触れた志位氏は、党府議団が20回にわたって申し入れを重ね、高齢者施設へのPCR定期検査、無症状者への無料検査や、営業自粛要請業者への「休業支援金」、売上が落ち込んだ業者への「休業要請外支援金」を実現させたと紹介。2人会派で質問機会の制約がある中で、練りに練った論戦を行い、府民の運動と一体に府政を大きく動かしてきたと語り、「石川たえさん、うち海公仁さん2氏の宝の議席を絶対守り抜こう」と呼び掛けました。
大阪市議団は、市民の運動と結んで、2017年11月から子どもの医療費助成の高校卒業まで拡充し、20年度から小中学校給食無償化を実現したと紹介。憲法26条の規定を示し、「学校給食無償化はまさに憲法の主張。大阪市で実現したことを府の制度にし、国の制度にするため、力を合わせよう」と訴えました。
堺市では、維新市政が65歳以上の市民が100円で路線バスなどを利用できる「おでかけ応援制度」の改悪を狙ったことに対し、署名運動と連携して、堺市議団が制度改悪に反対する論戦を繰り広げ、2度にわたって制度を守り抜く大きな役割を果たしたと語りました。
カジノ推進勢力に審判下す
志位氏は、大阪府・市が進めるカジノ誘致計画を巡り、「1円も税金を使わない」との約束を反故にして、計画地での液状化・土壌汚染対策に788億円の公金を投じる問題と、カジノ事業者に貸す土地賃料が総額500億円も不正に値引きされているという「2つの疑惑」を告発しました。
その上で、788億円あれば府民の暮らしを守る施策が行えると語り、国民健康保険料の均等割を廃止し、1人当たり3万6千円引き下げるのに必要な予算は210億円だと指摘。「人の不幸でもうけてギャンブル依存症を深刻にするカジノを『成長戦略』に据えるような邪道な政治を終わらせよう。統一地方選で維新・公明などのカジノ推進派に審判を下し、共産党を伸ばして『国はカジノを認めるな』との民意を突き付けよう」と呼び掛けました。
地方自治体の本来の役割は
志位氏は、「国の悪い政治から住民生活を守る『防波堤』となって働くのが、地方自治体の本来の役割だ」と語り、維新政治が「防波堤」になるどころか、「防波堤」を金づちでたたき壊してきたと批判しました。
国が進める「地域医療構想」に基づき、維新府政がコロナ拡大のさなかに、3年間で病床1270床を削減したと告発しました。
国民健康保険制度では、自治体独自の支援策廃止など負担増となる「都道府県化」を率先して進めたとし、特に大阪府が府内市町村に押し付けようとしている統一保険料の「均等割」は4万1280円で、大阪市(3万6455円)、堺市(3万4832円)など多くの自治体が大幅負担増となり、毎年上がり続ける恐れがあると指摘。「日本共産党を伸ばして病床削減から拡充へ、子どもの「均等割」を廃止し、国保料の大幅引き下げを実現しよう」「消費税を財源に病床を減らす血も涙もない政治から、命を守る政治に切り換えていこう」と訴えました。
岸田政権は戦後最悪の政権
国政の問題に話を進めた志位氏は、「岸田政権はタガが外れた暴走を始めている」「自分の『保身と延命』のために何でもやるのが、岸田政権の行動原理だ」と述べ、「国葬」強行や専守防衛をかなぐり捨てた大軍拡方針、コロナ対策と物価高への無為無策、原発推進計画を厳しく批判。閣僚4氏が相次ぎ辞任した問題にも触れて、「次に辞めるべきは岸田首相自身だ。戦後最悪の政権に日本のかじ取りを任せるわけにいかない」と内閣総辞職を強く求めていくと強調しました。
志位氏は、岸田政権が進める敵基地攻撃能力保有と大軍拡方針の問題点を詳しく述べるとともに、憲法9条を生かして東アジアに平和を構築する日本共産党の「外交ビジョン」を紹介。同党が発表した「物価高騰から暮らしと経済を立て直す緊急提案」のポイントを語りました。
強く大きな党つくり勝利へ
「折り入ってのお願いがあります」と切り出した志位氏は、2024年1月に開く第29回党大会までに「130%の党」をつくることを決めたと報告しました。3月末までに4年前水準を回復・突破する中間目標の達成が、統一地方選勝利の最大の鍵だと指摘。「強く大きな党をつくりながら、統一地方選勝利を勝ち取りたい」と訴えました。
〝宝の議席 守り増やす〟
統一地方選 5候補が決意表明
つどいでは5氏が決意表明しました。
看護師として働いてきた、いぬいじゅん子・高槻市議候補は、「コロナで全国一の死者を出した要因となった維新府政から大阪を守るためにも、共産党の躍進は必須」だとし、「命と暮らしの対極にある戦争や軍拡に反対。すべての人が大切にされる社会実現に向けて頑張りたい」と述べました。
森流星・堺市議候補(中区選挙区)は、「これ以上、維新府政・市政に好き勝手にやらせるわけにはいかない」とし、「〝ベイエリアより医療福祉教育を〟〝カジノより中小企業を支え地域経済を〟の声を広げ、住んでよかったと思える堺市をつくるために中区の議席奪還、6議席全員当選へ全力でたたかい抜く」と決意表明しました。
大阪市議団長の山中智子・市議候補(城東区選出)は、大阪市が市民サービスカットや統廃合民営化でため込んだ金を、コロナ禍でも出し惜しみし、カジノ誘致につぎ込もうとしていることを厳しく批判。「どんなことがあっても勝ち抜いて、暴走政治に立ち向かうため、死力を尽くして奮闘する」と述べました。
うち海公仁府議(東大阪選挙区)は、吉村府政が、コロナ禍の下での中小業者支援や子ども医療費無料化、学校給食無償化実施に背を向ける一方で、カジノと大型開発に最大に力を入れていると批判。「定数削減で4人区となった東大阪市で自公維に必ず競り勝ち、命と暮らしを最優先の府政を目指す先頭に立つ」と表明しました。
定数減の3人区の吹田選挙区でたたかう石川たえ府議団長は、「府民の悲鳴に全く耳を貸さず、カジノ誘致に突っ走る府政の前に立ちはだかり、子どもの貧困解決、コロナから命を守り、暮らしを支える政治家として頑張りたい。誰の命も奪わせない。誰一人取り残さない。宝の議席を必ず守り抜く」と述べました。
(大阪民主新報、2023年1月15日号より)