大阪市議会委
大阪港の平和利用を貫け
長岡議員「軍艦入港容認できぬ」
日本共産党の長岡ゆりこ大阪市議(東淀川区選出)は17日の大阪市議会建設港湾委員会で、米海軍の強襲揚陸艦アメリカの入港を市が認めることは、市議会で全会一致で採択された「大阪港の平和利用に関する決議」(1994年、別項)などに反すると力説し、「平和の大阪港への軍艦入港は、到底容認できない」と主張しました。
長岡氏は同決議や、恒久平和や非核三原則の国是を踏まえた市の「平和都市宣言」(1995年)を示し、「大阪港は平和の商業港であり、軍港でないことを明らかにしている」と指摘しました。
大阪港湾局は、今回の入港目的は物資の補給や乗組員の休養、親善だと答弁しました。
長岡氏は、強襲揚陸艦は「殴り込み部隊」である米海兵隊が、上陸する際に船やヘリコプターなどを一気に運ぶものであり、「そんな先制攻撃部隊との親善が必要なのか」と問い掛けました。
非核証明書の提出を求めよ
核兵器の持ち込みを巡り、大阪港湾局は「外務省が『核兵器を搭載していないことに疑いはない』と回答した」と答弁。長岡氏は、神戸港では、核兵器を搭載していないとする「非核証明書」の提出を義務付ける「非核神戸公式」を採用して以来、米艦は一隻も入港していないとし、「大阪市としても『非核証明書』の提出を求めよ」と要望しました。
大阪港の平和利用に関する決議
大阪港は、さきの大戦により壊滅的な打撃を受け、大阪市民の力と熱意により平和な商港として復興に力を注ぎ、今日では我が国有数の国際貿易港となっている。
こうした歴史的経過もあり、大阪市民は港の平和利用を強く念願しているものである。
しかるに、10月21日、米軍艦クロムリンが入港した。
我が国の核兵器に対する基本姿勢は、「作らず」「持たず」「持ち込ませず」という非核三原則を国是としており、本市会においても、「大阪市世界平和連邦平和都市宣言」や核兵器を大阪湾、大阪港はもとより日本国土に持ち込むことを一切拒否するように政府に強く要望した「すべての国の核兵器持込みに反対する決議」等幾度となく平和に関する決議を行っており、平和への祈願が内外に表明されているところである。
よって本市会は、平和都市宣言及びこれらの市会での決議等の趣旨を踏まえ、大阪港が核兵器持ち込みを拒否する世界に開かれた平和な貿易港として運営されるよう強く要望するものである。
(大阪民主新報、2023年2月26日号より)