おおさかナウ

2023年03月18日

大阪府知事選
23日告示
カジノでなく希望の大阪を
たつみ候補が事務所開き

支持者から激励を受けるたつみ氏=10日、大阪市北区内

 大阪府知事選(23日告示、4月9日投開票)に、明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)から無所属で立候補する、たつみコータロー氏の事務所開きが10日、大阪市北区の大阪グリーン会館で行われました。
 たつみ氏は決意表明で「府民が抱えるさまざまな不安を払拭し、自分たちの将来に希望をもてる社会をつくることこそ、大阪に必要。その希望をカジノではつくれない。カジノは希望を奪う」と切り出しました。
 前日のテレビ討論で、カジノ推進の吉村洋文知事と論戦したことに触れ、「今回の選挙でカジノは止められる。まだ国に認可されていない。私が当選すれば、その日のうちに大阪カジノ計画を撤回します。大阪の子どもたちの未来にカジノはいらない」ときっぱり語りました。
 再生エネルギーへの切り替え、省エネを進めることで、2050年までに府内の二酸化炭素排出量を実質ゼロにすると同時に、雇用を増やして経済を成長させ、地球温暖化対策への責任も果たすと表明。「カジノで地域経済を落ち込ませるより、一石三鳥、四鳥にもなる『グリーン革命』を大阪で実現したい。吉村知事の原発優先の政治ではできない」と述べました。
 明るい会の有田洋明事務局長が報告し、「#たつみコータローとつくるパンフ」などを活用した「200万対話」はじめ活動をやり抜き、必ず勝利しようと呼び掛け。村上史好前衆院議員が、維新政治の転換を掲げるたつみ氏への期待を語り、「たつみコータロー応援チーム」のhideさんがあいさつしました。

重点公約を発表

 事務所開きに続く記者会見で、たつみ氏は府知事選の重点公約「レインボー・プラン」を発表しました。
 同プランは、「対立と分断の維新府政を変え、府民の連帯と協働であたらしい大阪をつくろう」と呼び掛け、「3つの転換」と「7つの政策」を柱にしています。

明るい民主大阪府政をつくる会と、たつみコータロー候補が10日発表した府知事選の重点公約「レインボー・プラン」の全文は次の通りです。

 

たつみコータロー【重点公約】 レインボー・プラン

対立と分断の維新府政を変え、府民の連帯と協働であたらしい大阪をつくろう

 4月9日の知事選挙では大きな争点が3つあります。
 第1はカジノです。ギャンブル依存症や治安の悪化など、カジノそのものの害悪に加え、夢洲へのカジノ誘致計画は、土壌汚染、地盤沈下、賃料不当値引きなど、疑惑が噴出しています。このまま巨額の税金をつぎ込み、突き進むのか、カジノ誘致計画はキッパリ中止し、博打頼みではない、まともな経済政策へとカジを切りかえるのかです。
 第2は保健・医療体制です。コロナ感染死者数全国ワースト1に端的に示されている、保健・医療切り捨ての府政をこの先も続けるのか、保健・医療体制の強化で府民のいのちとくらしを守る府政に転換するのかです。
 第3は教育です。教育無償化は世界の流れであり、前に進めるのが当然です。しかし、教員不足で「教育に穴があく」状況を放置して良いのでしょうか。教職員をふやし、少人数学級をすすめ、子どもたちがいきいきと学べる学校にするかどうかです。
 さらに知事は、府民の代表です。府民のいのちとくらしを守る立場から、岸田政権が進めようとしている大軍拡・大増税にきっぱりとノーを言い、商都大阪から消費税減税、インボイスの中止を求める声を国に対してあげていきます。
 コロナ禍のうえに物価高が府民のくらしに打撃を与えているいま、カジノ誘致とそれにともなう大型開発にストップをかけ、府民のくらし応援に予算をまわす府政が必要です。対立と分断の維新府政を変え、府民のみなさんの連帯と協働で、ご一緒に府民のいのち、くらしが大切にされる、あたらしい大阪をつくりましょう!

1 カジノ誘致は中止します

・夢洲へのカジノ誘致計画はきっぱりと中止します。
・防災上の危険が指摘されている夢洲での万博開催は見直し、夢洲はこれまでの計画通りゴミ焼却灰の最終処分地、物流拠点として有効活用します。

2 府内全市に保健所を設置し、コロナ対策を継続します

・府内全市に保健所(支所を含む)を設置し、保健師を大幅に増員します。
・ケア労働者の賃金アップのための補助制度をつくります。
・府の責任でコロナ対策を検証・継続し、無料検査場の整備、公設の発熱外来センターを府内全市に設置、高齢者施設の支援体制の継続・充実などを行います。
・国がすすめる急性期病床の削減はストップします。

3 子ども医療費は18歳まで患者負担ゼロ、国保料・介護保険料を引き下げます

・子どもの医療費を18歳まで患者負担ゼロにします。
・2021年3月末で廃止された旧老人医療費助成制度を復活させるとともに、2022年10月から医療費窓口負担が2割に引き上げられた75歳以上の方に対する助成制度を創設します。
・国民健康保険料の値上げにつながる保険料率の府内統一化は中止します。
・国の制度に上乗せし、子どもの国民健康保険料を18歳まで0円にします。
・介護保険料・利用料の軽減に向け、市町村への補助を行います。
・すべての世代の軽・中等度の難聴者を対象とした補聴器購入助成制度を創設します。
・保育士の配置基準を改善し、学童保育指導員の正規・常勤職員化、待遇改善を行います。
・虐待を未然に防ぐため、子ども家庭センターの職員を増員します。

4 小中高は「35人学級」、小1・2年は「25人学級」にします

・小中学校の給食費の無償化に向けて、市町村の必要経費の2分の1を府として補助します。
・高校教育の無償化に向けて、授業料への補助金の所得制限をなくすとともに、新たに私立高校の入学金補助制度をつくります。
・正規教職員を増やし、小・中・高の全学年を「35人学級」に、小学校1・2年は「25人学級」にします。
・定員を理由にした府立高校つぶしをやめます。支援学校を増設します。

5 物価高騰から府民のくらしと中小企業の営業を守ります

・国に、消費税の減税とインボイスの中止を求めます。
・中小企業支援予算を抜本的に拡充し、固定費の補助、保証料・金利の補助、賃上げをする事業所には社会保険料の事業主負担への補助などを行います。
・奨学金返済の支援を行う府内企業に補助を行います。
・大規模開発中心の公共事業を、防災対策、道路や公園の維持管理、学校の改修などに切り替え、地元の業者に発注します。
・大阪府公契約条例を制定し、公共事業や外部委託で働く人や地元企業を応援します。

6 「グリーン革命」で日本一の省エネ・再エネ都市をきずきます

・「グリーン推進局」を設置し、スピードをもってすすめます。
・省エネ、再生エネルギーへの切り替えを強力にすすめ、府内のCO2排出量を2030年までに半減、2050年までに実質ゼロにします。
・太陽光パネル設置や断熱住宅普及のための補助制度を設け、これらの事業を、地元の中小企業が受注できる仕組みをつくり、グリーンでクリーンな経済成長を実現します。
・農林水産業を振興し、大阪の都市農業を育て、地産地消をすすめます。

7 ジェンダー平等をあらゆる施策の根本にすえます

・「ジェンダー平等推進局」を設置します。政策決定の場に女性を増やし、あらゆる施策の根本にジェンダー平等を据えて、とりくみをすすめます。
・すでにある性暴力被害者のワンストップ支援センター(SACHICO)などへの財政補助を拡充するとともに、あらたに設置をすすめ、府内の公的病院との連携を強めます。
・リプロダクティブヘルス&ライツの視点で、生理用ナプキンを公共施設、学校トイレの個室に設置します。

(大阪民主新報、2023年3月19日号より)

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