おおさかナウ

2023年04月14日

維新政治を終わらせる たたかいの一歩築いた
知事選終え明るい会が記者会見
たつみ氏があいさつ

 明るい民主大阪府政をつくる会の知事候補として全力で奮闘した、たつみコータロー氏が、記者会見(9日、大阪市北区内)で行ったあいさつ(要旨)を紹介します。

 お集まりいただいた支援者の皆さん、明るい会の団体の皆さん、スタッフの皆さん。この選挙期間中、一緒に新しい大阪をつくろうと声を上げ、行動していただいたことに、心からの感謝を申し上げます。本当にありがとうございました。
 私自身、初めての知事選でした。初めは私に知事候補が務まるのかと、正直思いましたが、皆さんの支援があり、この大阪を本当に変えなければならないとの思いを強めました。

訴えるごとに広がった共感

記者会見でたたかいを振り返る、たつみ氏=9日、大阪市北区内

 私たち明るい会がつくり上げた、大阪を変える重点公約「レインボー・プラン」は、訴えるごとに支持と共感を広げてきたと実感します。これは大阪にとどまらず、全国に共感を広げました。
 数百回になるかと思いますが、スポット演説をやると必ず、「自分は大阪(府民)ではないけれども」と他府県から支援に駆け付け、「大阪に友人もいるので広げます」という方がおられました。
 大阪で維新の会によってゆがめられている政治、踏みつけられている民意が、大阪にとどまらず、全国に広がりつつあり、それをこの大阪で変えてほしい、ストップしてほしいとの思いから、大阪の私たちのたたかいに注目していただいたのではないかと思います。

カジノ問題で問いに答えず

 テレビの討論会で、何度か吉村(洋文知事)さんと議論しましたが、吉村さんは正直言って、カジノの問題では、こちらの問いには一切答えることができませんでした。
 吉村さんや維新は当初、カジノを核とする統合型リゾート(IR)は「争点にしない」と言っていました。私たちがカジノを最大の争点にしていく中で、彼らもカジノについて言わざるを得なくなりました。ところが彼らが言うのは「カジノの面積は(IRの)たった3%しかない」など中身のない話。3%の面積で8割の収益を稼ぎ出すカジノなくしてIRはあり得ません。これを突かれたら、もう何も言えなくなるのです。
 彼らはギャンブル依存症の問題をあまりにも軽く考えている。依存症対策をやると言うなら、カジノを造らないのが一番の対策だという、当たり前のシンプルな、私たちの訴えは、多くの府民の心を捉えたと思います。

不当値下げで府民欺くもの

 初めは、女性の方にカジノ反対が多いという感触でしたが、日を追うごとに男女関係なく若い方も含めて、「カジノ問題はえらいことだ」という認識を深めていただいたのではないかと思います。
 同時に、私たちが明らかにしてきたカジノ用地の賃料の不動産鑑定を巡る談合疑惑と、不当値下げの問題です。吉村さんはテレビ討論で、「(大阪市の不動産鑑定)審議会で妥当だと認められた」と言っていましたが、これは事実と違います。
 「IRを考慮外」として賃料を低くしたことや、鑑定業者4社のうち3社がぴたりと一致した鑑定評価を出したことは、審議会で議論されていません。それなのに審議会で認められたと言うことは、府民を欺くものです。府民はこういうでたらめを絶対に許さないというたたかいを広げ、カジノを認定させないため、引き続き私も一緒にたたかっていきます。

訴えで掲げた新たな選択肢

 私が訴えた公務現場の苦境、疲弊も、大きく共感を広げたと実感しています。10年前なら、おそらくこういう響き方はなかったと思います。それが響いたのは、維新政治の下でどれだけ公務現場の人たちが切り捨てられてきたのかを示すものです。
 現役の教員の方からメールもいただきました。「本当に現場は疲弊している。テスト、テストでがんじがらめにする。教員はテストの点数を上げるために、きゅうきゅうとしなければならない」と。私が訴えた少人数学級の実現や、正規の教員を増やすことも、これからの論戦、次のたたかいに生きてくると思います。
 カジノではなく、「グリーン革命」という新たな選択肢があることも訴えました。コロナで大阪が(人口比で)東京の1・7倍もの死者を出したのは、パブリック(公共)そのものが削られたことによる失政。このことも論戦で多くの府民の皆さんに伝えることができたと思います。
 今回、吉村さんが勝利しましたが、論戦では何一つ彼は勝っていません。私たちがすべて勝利しました。この論戦は、これからのたたかいにつながります。勝利できなかったのは私の力不足もありますが、顔を上げ、維新政治を終わらせる新たなたたかいへ、確かな一歩を築いたと思います。意気軒高に、引き続きたたかっていきます。よろしくお願いします。

(大阪民主新報、2023年4月16日号より)

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