おおさかナウ

2023年06月10日

宮本岳志のよもやま話
14年間も不採択の請願

 国会もいよいよ最終盤。日本の進路を左右する重大法案が、岸田政権と自民党・公明党・維新の会・国民民主党の「悪法4党連合」によって推進される異様な状況です。わが党はこの悪政と真正面から対決し、悪法の廃案に最後まで力を尽くすとともに、来る総選挙で「悪政4党連合」に審判を下すため全力をあげます。
 6月2日、私は衆議院文部科学委員会で、長年党派を超えた取り組みが続けられてきた私学助成の拡充を求める請願について質しました。1975年の私学助成法制定時、経常経費の二分の一助成を目標とする附帯決議が付されて、その後5年間は増えました。
 しかし1980年の約3割をピークに補助割合は下がり続け、現在は「二分の一」どころか1割さえ大きく割り込んでいます。この現状を変えようと毎年私学関係者は、私学助成拡充の請願署名に取り組んできました。私教連によると1971年以来昨年までの累計で、なんと5億8千万筆にのぼります。今回初めて衆議院文部科学調査室が2008年の第170国会以降、昨年までで「私学助成拡充」の請願は、累計約3900万筆と答弁しました。しかし170国会での採択を最後に、この14年間は一切採択されていないのです。
 「請願権」は憲法16条に定められた国民の権利であり、4000万筆近い請願が、毎年ほとんど全会派の議員が紹介議員となって国会に提出されながら、不採択などということは許されません。今国会こそ、採択しようと全会派に呼びかけました。(みやもと・たけし 日本共産党衆院議員 次回は7月9日号に掲載)

(大阪民主新報、2023年6月11日号より)

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