おおさかナウ

2023年08月26日

9月17日告示の東大阪市長選・市議選
〝オール与党〟市政転換とともに
暮らし守る日本共産党伸ばそう
甲田求 日本共産党統一選対本部長に聞く

 9月17日告示の東大阪市長選、同市議選(定数38)の投票日(24日)まで約1カ月に迫る中、日本共産党は、維新・自民・公明が支えてきた事実上のオール与党市政の転換とともに、市議選で現有5議席を絶対確保し、さらに6議席へと総力を挙げて奮闘しています。新たな局面が生まれた市長選を巡る情勢と対決構図、市議選で全員当選を勝ち取るための課題など日本共産党統一選対の甲田求本部長に聞きました。

市議選 現有5議席確保し6議席へ

自公政治の行き詰まりの結果だ

甲田求本部長

――現職の野田義和市長が、維新公認で5選を目指し出馬する新局面を迎えました。
 4期16年の野田市政は、新自由主義的な自治体経営手法を取り入れ、職員削減と非正規化、市民サービス縮減、外部委託化を進めた結果、中核市幸福度ランキングでは、比較可能な48市中47位(22年)に落ち込む事態となっています。
 現職の維新公認での5選出馬に対し、これまで支持してきた人や市民から批判が上がっているのは当然です。
 出馬会見の報道を見ると、野田氏は「東京に対峙できる大阪をつくる」「私の政策と維新の考えは一致」すると話し、維新側も「(党勢拡大にとって)プラス」と述べました。事態の本質は、総選挙で伸長したい維新の会と、市長ポストにしがみつく野田氏の思惑が一致した打算の産物であり、裏返せば自公政治が信任を失ってきた行き詰まりの結果だと思います。

保守層含み市政転換への期待が

――市政転換の条件と可能性はどこにありますか。
 野田氏は、もともと維新の看板政策である都構想や、「身を切る」改革に賛成の立場です。6月市議会で金銭授受疑惑が浮上しましたが、自公と維新の反対で調査特別委員会は否決され、疑惑にふたをする重大事態となりました。統一協会関連団体との関係も報じられましたが、野田市長は説明責任を果たしていません。
 物価高で苦しむ市民の暮らしを守り、住民福祉増進を図る基礎自治体の責務を投げ出してきた野田氏や維新に、市政を任せられません。
 野田氏の維新公認もあり、保守層を含む広範な市民の中に、市政転換の願いを託せる候補擁立へ期待が高まっています。
 民主団体と市民でつくる「明るい東大阪市政をつくる会」は、近く市長候補を決定します。「明るい会」の一翼を担う日本共産党は、総力を挙げて市政転換を目指します。
 対決構図は鮮明です。自公、そして「第2自民党」を公言する最悪の補完勢力・維新を追い詰め、市政転換を太く訴えていく活動を広げます。民主市政実現へ政治的流れを強める活動と一体に、住民の声を議会に届け、要求実現を進める日本共産党の6人全員当選へ力を合わせます。

市議選はかつてない多数激戦に

――市議選は定数38に対し、かつてない多数激戦の様相です。
 維新は8から14、自民が9から11と大量立候補で議席増を狙っています。野党各党も新たに新人を立てるなど、有力候補だけで50人以上が争う厳しい選挙戦になっています。
 共産党封じ込めの厳しい状況を打ち破るため、「どの政党が伸びれば暮らしを守る力になるか」を正面から問い掛け、日本共産党の役割と値打ちを語り広げることが大切です。
 6月に実施した市民アンケートには、物価高騰に苦しむ切実な市民の声が多く寄せられ、党市議団と党地区委員会は8月21日、物価高騰対策に関する5項目の緊急要望書を市当局に提出しました。危機に直面する市民の暮らしを守るため、財政出動を求めたものです。
 市民の暮らしに目を向けない野田市政の告発とともに、議員・候補者を先頭に、切実な要求が一歩でも前進するよう、支部・後援会挙げた対話活動を広げたいと思います。
 党議員団の4年間の実績を、リアルに市民に伝えることも決定的です。
 「財源がない」「愛情弁当論」を打ち破って実現した中学校給食と無償化、18歳までの医療助成拡充、公立77学校の老朽化調査と改善、学校司書ゼロから19人配置実現、常勤保健師の増員、ジェンダー平等実現など、候補者リーフなど宣伝物も活用して対話を広げていきます。

共産党の値打ち全ての有権者に

――6人全員当選へどう選挙戦を進めますか。
 4年前の市議選で獲得した4議席から現有5議席を守り抜き、6議席へ前進するのは容易ではありません。現状は前回獲得議席を割り込む危険性もあります。
 選挙勝利のカギは、8中総(第8回中央委員会総会)の立場を堅持して、切実な国民・市民の願いと結び、「アメリカ言いなりの軍拡政治を止めよう」「財界のもうけ最優先の国でいいのか」と語り掛け、日本の政治の「2つのゆがみ」を大本から変える日本共産党の綱領的値打ちを太く打ち出すことです。
 この日本政治の大問題に指一本触れないどころか、軍拡と改憲をあおり、「日本共産党は日本からなくなっていい」と叫ぶ維新はじめ「悪政4党連合」を告発し、党議員団の値打ちを大規模に広げる全有権者規模での活動を、候補者を先頭に成功させ、必ず6人全員の当選を果たす決意です。

しおた清人氏

しま倉久美子氏

あさの耕世氏

上原けんさく氏

長岡よしかず氏

かみの淳一氏

(大阪民主新報、2023年8月27日号より)

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