摂津・PFOA汚染
ダイキン製作所周辺を調査
山下、山添氏ら 排出者は責任を
有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」による汚染が全国各地で問題となる中、日本共産党国会議員団PFAS問題対策委員会が14日、空調機大手のダイキン工業淀川製作所がある摂津市内で現地調査しました。
淀川製作所は2012年まで、発がん性が指摘されているPFOA(ピーフォア、PFASの一種)を製造していました。21年の大阪府の調査で、周辺の地下水から、環境省が定める暫定目標値の600倍という日本一高濃度のPFOAが検出。専門家の調査では、住民の血液からも非汚染地域の70倍超のPFOAが検出されています。
調査には対策委員会責任者の山下芳生、事務局長の山添拓両参院議員、宮本たけし衆院議員(大阪5区候補)、清水ただし前衆院議員(衆院近畿比例候補・大阪4区重複)、かわそえたつま衆院大阪7区候補、摂津市議団、長岡ゆりこ前大阪市議、「PFOA汚染問題を考える会」のメンバーらが参加しました。
淀川製作所のすぐ近くの農地で、伝統野菜の「鳥飼なす」などを栽培し、農水省の農産物調査にも協力した男性は、「ダイキンは(健康への影響を調べる)調査方法が決まっていないというが、それなら私たちの調査を参考にすべき。隣人として責任を果たしてほしい」と訴えました。
「考える会」との懇談で同会の谷口武事務局長は、ダイキンや府に情報公開や調査・対策を求めるネット署名などに取り組んできたが、事態は前に進んでいないと指摘。「ダイキンは調査もせずに健康被害は認識していないと私たちに回答している。排出者に責任をとらせることが重要」と語りました。
山下氏らは摂津市の森山一正市長とも懇談。森山氏は血中濃度の検査などは「国にちゃんとしてもらわないと、摂津市としてもできない。市民の健康を守ることは、党派に関係なくやる必要がある」と発言。山添氏が、市が企業と結んでいる環境保全協定を生かしてダイキンに情報提供を求めることを提案したのに対し、森山氏は「指摘は重要」と答えました。
(大阪民主新報、2023年9月24日号より)