2023年09月30日
自衛隊への名簿提供
「格別の配慮を」
吉村知事の通知後に激増
本紙既報の通り、自衛官募集用に若者の個人情報を紙媒体や電子媒体などで自衛隊に提供している自治体は、阪南市と岬町を除く府内41市町村に上ります(本紙調べ)。2021年には全体の半数でしたが、翌22年には新たに15自治体、23年には4自治体が提供するようになりました。
22年以降、提供する自治体が激増した背景に、22年2月7日付けで吉村洋文知事から府内市町村長宛てに、「募集対象者情報の紙媒体または電子媒体での提供を含め、募集事務の実施等について、格別のご配慮を」としたとした文書が届いていたことが分かりました。府総務部によると、同様の文書が22年、23年の2年続けて送られています。
22年から提供を始めた田尻町では、今議会での日本共産党議員団の質問に対して町当局が、知事の通知を受けて、紙媒体での名簿提供を始めたと答弁しています。このことからも、知事自らが自治体に対して、自衛隊に個人情報を提供するように圧力をかけていたといえます。
自衛隊への名簿提供問題で日本共産党の各議員団は、議会で繰り返し追及してきました。9月議会でも各議員団がこの問題を取り上げ、除外申請制度の創設・拡充、市民への周知などを巡り、答弁を引き出しています。
(大阪民主新報、2023年10月1日号より)