共産党5氏が質問・討論
堺市議会 永藤市政2期目初の決算議会
堺市では、永藤英機市長2期目就任後、初の決算審査を含む議会が開催され、日本共産党の5市議が質問と討論に立ちました。
「財政危機宣言」で暮らし削減を検証
8月29日の代表質問で藤本幸子幹事長は、「財政危機宣言」の下で一方的に行われた暮らし施策削減の検証を求めました。市はコロナ禍の下、「2030年に基金が底をつく」とし、「財政危機宣言」を発出。泉北高速通学定期補助など市民サービスを切り捨てましたが、22、23年度共に黒字となり、基金は400億円を超えました。藤本議員は、物価高騰で市民の暮らしが深刻になっている下、今こそ基金活用をと求めましたが、堺市は背を向けました。
体育館の空調整備 市長公約をただす
同30日の大綱質疑では藤本憲議員が、市長選で市長が公約した「体育館への空調整備」について質疑。市長が「今年度中に方向性を定める」と言い留め、「エアコンかスポットバズーカのような他の空調整備か、方向性も踏まえ検討を進めたい」と答弁したことに対し、藤本議員は「市民が求めているのはエアコン設置」だとし、受け止めるよう求めました。
なぜ指定管理施設で非公募が公募に
31日の大綱質疑で乾友美議員は、堺市が指定管理者制度の下でも例外規定を用い、「非公募」としてきた市立北・南の両こどもリハビリテーションセンター(以下、リハ)のうち、北リハを5年ごとに事業者が変わる可能性のある「公募」にすることを市が一方的に決めたことについて質問。「環境の変化に敏感な子どもたちの目線で行われているとは考えられない」との保護者の声を紹介し、批判しました。
北リハ「公募」問題は、9月14日の決算審査特別委員会の総括質疑でも森田晃一団長が追及。森田議員が「非公募」規定が覆る根拠を尋ねても、市はまともに答えられませんでした。市は「(南リハの)方向性は決まっていない」と説明してきましたが、党市議団が入手した内部文書には、永藤市長も出席した会議で「(南リハを)段階的に公募、1施設ずつ順次公募」とあり、市長が「その方向で良い」と発言したことを暴露。市民や議会軽視だとし、市に反省の弁を述べさせました。
公共施設検温カメラの情報の削除を
森田議員は、市内の公共施設に設置された検温カメラ内に、約200万件の個人情報(顔写真データ)が保存されて放置されている問題も指摘。データ削除とカメラ処分の際は物理的破壊を含めた対応を求めました。
決算審査の討論を林原徹議員が行いました。
(大阪民主新報、2023年10月1日号より)