おおさかナウ

2015年11月01日

大阪ダブル選告示間近
「対立と混乱にピリオドを」
くりはら知事候補 公開討論で力強く

 ダブル選の告示(知事選=11月5日、大阪市長選=8日)が目前に迫っています。知事選で「維新政治ノー」の一点で、日本共産党と「明るい民主大阪府政をつくる会」が自主的に支援する、くりはら貴子候補(自民党府議団政調会長)は「維新政治を何としても終わらせる必要がある」と必勝へ全力。10月25日に大阪市阿倍野区内で開かれた公開討論会でも、「大阪都」構想へ「再挑戦」を掲げる現職の松井一郎氏との違いが、はっきり浮かび上がりました。


都構想
幻想に過ぎぬ  くりはら氏
再挑戦したい  松井氏

咲洲庁舎
大手前に集約  くりはら氏
WTCに固執  松井氏

まっとうな大阪

公開討論で「対立と混乱の政治にピリオドを」と訴えるくりはら知事候補=10月25日、大阪市阿倍野区内

公開討論で「対立と混乱の政治にピリオドを」と訴えるくりはら知事候補=10月25日、大阪市阿倍野区内

 公開討論会は日本青年会議所近畿地区大阪ブロック協議会が主催したもの。くりはら氏は、維新政治の唯一の旗印である「大阪都」構想について、「役所の仕組みを変えれば大阪がよくなるという幻想」と批判。大阪市や堺市はもちろん、府内すべての市町村や近隣府県とも連携・強調していくことが重要だと指摘し、「対立と混乱の政治にはしっかりとピリオドを打たせていただきたい」と力強く語りました。
 その上で、「真面目に大阪のことを考え、まっとうな大阪、どこの自治体でもやっているあたり前のことをあたり前の手順で、しっかりと議論できる大阪を目指す」と語りました。
 一方、松井氏は、「『大阪都』構想の議論をここで終わらせない、続けていきたい。今回の選挙でぜひご判断いただきたい」などと発言。5月の住民投票で「都構想ノー」の厳しい審判を下した民意に、真っ向から逆らう姿勢をあらわにしました。

二重庁舎の無駄

 公開討論では経済対策、教育、府財政などについて両候補が発言。その中で「二重行政解消」を言い募る松井氏に対して、くりはら氏は「大阪市は大阪市として、府は府でその施設が必要かどうかを議会で話し合うのが民主主義」と反論。府庁舎が大阪市中央区・大手前の本庁舎と、住之江区の咲洲庁舎(旧WTCビル)とで「二重」になっている問題を取り上げました。
 東日本大震災で被災した咲洲庁舎は、防災拠点にならないことが明らかとなり、両庁舎間の職員の移動など「非常にコストがかかっている」と指摘。「『二重行政』をやり玉に挙げる松井さんや橋下さんが、なぜ『二重庁舎』問題を解決しようとしないのか」と切り込み、自らが知事になれば、庁舎を大手前に集約する方針を決めると、きっぱりと語りました。
 松井氏は「南海トラフ(巨大地震)で被害を受ける現地(咲洲)に拠点を持つ必要がないのか、よく分からない」などと述べるにとどまりました。
 またくりはら氏は、「一人一人の子どもの成長に寄り添った教育が必要」と述べ、府立高校の学区制撤廃など入試制度がころころ変わることで、「教育現場が疲弊、混乱している」と維新政治による教育破壊を批判しました。

(大阪民主新報、2015年11月1日付より)

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