大阪市の「新・市政改革プラン」
効率的行政言いながら
万博・カジノは対象外
大阪市対策連絡会議が集会
大阪市の2024年度当初予算案などを審議する市議会(2月9日開会)に向けて、大阪市対策連絡会議(市対連)が1月26日、「学習&要求持ち寄り集会」を大阪市中央区内の会場参加とオンラインの併用で開きました。
中山徹奈良女子大教授が講演
奈良女子大学の中山徹教授が、「新・市政改革プラン」について講演しました。大阪市では橋下市政時代の「市政改革プラン」(2012~14年度)に続き、「プラン2・0」(16~19年度)、「プラン3・0」(20~23年度)を策定。24年度からの「新・市政改革プラン」の骨子案を昨年10月に公表し、今年度内に取りまとめるとしています。
中山氏は、最初の「市政改革プラン」は大阪市廃止の「都」構想に向け、コスト削減や「特別区」設置を目指していたと指摘。その後は民営化や、「デジタル化」の推進が重点となり、「新・市政改革プラン」では、「業務改革」で区役所業務の集約化などが盛り込まれていると分析しました。
中山氏は、「市政改革プラン」は無駄を削り、効率的な行政を進めることが目的とされているが、膨大な無駄を生む万博やカジノは「広域的な事業」として対象外になっていると強調。「これからはカジノなどではなく、社会保障などの生活に密着した分野で雇用や消費が生まれる時代。そのための市政改革を考えなければ、経済成長はない」と述べました。
市政報告した日本共産党の山中智子大阪市議団長は、橋下市政以来の「市政改革プラン」は、住民サービス削減の「市民いじめプラン」だと批判。「市民の手に市政を取り戻すため、維新政治のアキレス腱である万博・カジノ問題で攻めていきたい」と語りました。
要求や運動の交流では「精神疾患による教員の休職は165人(22年度)で、政令市最多。勤務環境を変えたいと私たちの組合に信頼を寄せ、加入する人が生まれている」(大阪市教)、「対市交渉に向けた要望書に『万博』の文言があるだけで、市が回答を拒否しているのは許されない。追及していく」(大阪労連・大阪市地区協議会)などの発言がありました。
(大阪民主新報、2024年2月4日号より)