おおさかナウ

2024年03月02日

日本共産党大阪市議の質問
上振れ続き契約変更議案
淀川左岸線2期 井上浩議員が反対
建設港湾委

質問する井上議員=2月20日、大阪市議会建設港湾委員会

 井上浩議員は2月20日に開かれた建設港湾委員会で、事業費の大幅な上振れ問題になっている高速道路淀川左岸線2期事業などについて質問しました。
 同事業(大阪市此花区・海老江ジャンクション~北区・豊崎インターチェンジ、約4・4㌔㍍)の当初の総事業費は、約1162億円(負担割合は国55%、大阪市45%)。淀川左岸堤防と一体に、コンクリート構造物を並べてトンネル式の高速道路をつくる開発です。
 工事現場の土壌汚染対策や、地盤改良工事の工法変更で、2度にわたり総事業費が上振れし、当初の2・5倍、約2900億円に上振れしました。
 同事業の完成予定は32年度ですが、維新市政は25年大阪・関西万博の成功へ、会場の夢洲と新大阪方面を結ぶシャトルバスなどのアクセスルートとして暫定利用する計画。来年度予算案でトンネル本体などの工事に288億円を計上しています。
 一部の工区で、想定以上に汚染土や地中障害物が確認されたことから、市は、その除去・撤去費用の契約金額を、当初の約8億8千万円から約10億5600万円に変更する議案も提案。竣工時期をことし8月30日から来年3月31日に変更するとしています。
 井上氏は、軟弱地盤の沈下対策が行われていた工区で、地中に杭を打ったことから、沿道の住宅の敷地にひび割れも発生し、工法変更などで総事業費が膨れ上がるなど、「世界に例のない難工事で、総事業費は上振れに次ぐ上振れ。今回(の契約変更)も上振れだ」と批判しました。
 井上氏は、災害時にはトンネル内部へ浸水した場合の対応や、地下水脈への影響も明確ではなく、安全性が担保されていないと指摘。「災害対策に逆行し、自然環境と財政への負荷が大きい」と強調し、契約変更の議案に反対しました。

(大阪民主新報、2024年3月3日号より)

 

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