政治資金パーティー
大阪維新の首長が〝荒稼ぎ〟
癒着の温床 不適切行為やめよ
日本共産党 議会で追及
政治資金パーティーを巡る自民党の裏金問題に国民の批判が高まる中、日本共産党の地方議員が、大阪維新の会の首長に関わる政治資金パーティーの問題を追及しています。本紙は1月14日付で、2010年の同会結成以降、所属首長や議員が開いた政治資金パーティーの利益が22年までに計7・6億円に上り、利益が計1千万円を超える政治家が、橋下徹元知事・大阪市長(当時)をはじめ23人いると報道しました。
入札3社がパー券購入
大松市長に解明求める
八尾
2月26日の八尾市議会本会議の代表質問では、日本共産党の谷沢千賀子議員が、大松桂右市長をただしました。
谷沢議員は、22年度の市長の政治資金パーティー券購入業者に、一般ごみ収集業務の民間委託の入札に参加した3社が含まれ、1社は100万円、2社は24万円だったとし、「政治資金パーティーを市長の立場で開催すれば、『政治とカネの癒着』の温床になることが目に見えている」と指摘。「許可業者という八尾市と関係が深い業者にパーティー券を売ること自体が不適切」だと述べました。
さらに、22年開催の市長を囲む「経済人の会」(政治資金パーティー)の収入1570万円に対し、費用233万円、利益率85・15%で、利益の半分以上の780万円が市長の後援会に寄付されたことを示しました。
大松市長は、「一切法令に違反していない」とし、「不正を行っているような印象操作は慎み、発言撤回を」などと発言。谷沢議員は、「発言は撤回しない。疑惑を持たれるようなことはやめるべきだ」と重ねて指摘しました。
市条例抵触の可能性も
3月14日の市議会総務委員会では田中裕子議員が、市の条例に沿って大松市長の政治資金問題を取り上げました。
田中議員は、1998年制定の「八尾市長等の政治倫理の確立と資産等の公開に関する条例」で、〇市長も後援団体も、企業、団体から、政治的又は道義的批判を受けるおそれのある寄付等を受けないこと、〇疑惑を持たれた場合、誠実な態度で疑惑の解明に当たり、責任を明らかにするよう努めることを求めていることなどを紹介。条例に即して市長の対応をただしました。
大松市長はまたもや「印象操作」の言葉を持ち出し、「市役所にも市民からこの問題で問い合わせが来ている」とし、自身のほうが「被害者」などと述べ、不誠実な態度に終始しました。
企業の購入有無を追及
宮本市長は明言せず
門真
3月7日の門真市議会本会議では、福田英彦議員が宮本一孝市長を追及しました。福田議員は、市長の政治団体「きれいな門真をつくる会」が14年から22年までの9年間にパーティを15回開き、費用400万円余りで利益率86・7%の約2666万円も「荒稼ぎ」した実態とともに、「つくる会」が20年から22年までの3年間、総額850万円を市長の後援会に寄付していたことを指摘。企業・団体からのパーティー券購入も含まれているかをただしました。
宮本市長は、福田議員が示した数字を「相違ない」と認める一方、パーティー券購入額が20万円を超えない場合、政治資金規正法に基づき公開義務はないとし、企業・団体からの購入の有無は明らかにしませんでした。
(大阪民主新報、2024年3月24日号より)