3月地方議会で前進――
学校体育館のエアコン整備、給食無償化
2024年度予算を決める各自治体の3月議会では、学校体育館のエアコン設置、学校給食の無償化をはじめ、住民の切実な要求を反映した施策が実現しています。多くは日本共産党議員団が、住民運動と結び長年求めてきたものです。
学校体育館にエアコン設置
能登半島地震を受け、多くの自治体で、発災時に避難所となる小中学校の体育館へのエアコン設置が予算化されています。
市立小学校体育館への設置を決めた大阪市では調査費として4000万円を計上しました。堺市は公立の全小中高、特別支援学校に設置へ、24年度設計委託費として3180万円を計上。25年度から5カ年計画で設置する予定です。
東大阪市(中学校は済み。今年度中に全小学校)、摂津市(小中学校。2024年度末 14校中8校)、豊中市(25年度までに全小中学校)、枚方市(24年度に全中学校、25年度に全小学校に)。交野市(24~26年度に毎年3~4校ずつ)、寝屋川市(小学校)、松原市(中学校)、河内長野市(小中学校)、大阪狭山市(全小中学校に大型スポットエアコン)、忠岡町(小中学校、設計委託料)。熊取町(小学校3校の設計委託料)。
学校給食無償化
学校給食無償化は、日本共産党議員団が住民運動と結び、各地方議会で繰り返し求めてきたもの。昨年度、期限付きも含め府下4分の3の自治体で実現したものの、今年3月で無償期間が終わる自治体では、継続を求める声を背景に、日本共産党議員が各議会で取り上げていました。
この中で、門真、八尾、泉佐野の3市は小中学校、25年3月まで。池田市(小中学校、4月~9月)、高石市(中学校、4月~)、吹田市(小学校、9月まで。選択制デリバリー方式の中学校では1年間半額補助)で継続が決まっています。
恒久的な無償化を実施しているのは、大阪、高槻、交野、松原の4市、能勢、河南、太子、田尻の4町、千早赤阪村(以上、小中学校)、東大阪市、寝屋川市(以上、中学校)と守口市(小学校)。今年度から新たに、東大阪市(小学校5・6年生)、柏原市(中学校、4月~)、岬町(小学校、4月~)、枚方市(小学校、9月~)で無償化を実施します。
大阪狭山市は、25年度から小・中学校給食の完全無償化実施へ向け、24年度は4月~11月(7カ月分)を無償化します。
子ども医療費 窓口負担ゼロへ
大阪市は、子ども医療費助成制度の所得制限を4月から撤廃しますが、一部負担金は変わりません。日本共産党市議団は、20億円あれば完全に無料化できると1診療500円の窓口負担(最大2500円)の撤廃を求めています。
本紙3月3日号で紹介したように、高槻市は子ども医療費の窓口負担を2025年度に完全無償化することを決め、システム改修費など3700万円を予算化。河内長野市では、子ども医療費助成(通院・入院)の対象年齢が4月から18歳までに引き上げられました。
加齢性難聴者の補聴器購入支援
加齢性難聴者の補聴器購入支援制度は、貝塚、交野、泉大津、富田林、大阪狭山の5市と岬町で既に実施していますが、4月から新たに松原市と島本町で開始。泉佐野市と河内長野では、5月から開始する予定。忠岡町では10月から支援制度が始まります。
移動支援
交野市では、高齢者・障害者の交通運賃助成を、対象年齢の拡大(75歳→70歳)、タクシー券も選択可能とするなど拡充(5176万円。従来分含む)。また新たに、高齢者運転免許の返納者への運賃助成事業(308万円)、北部地域巡回バスの実証運行(2010万円)など新規事業に着手します。
熊取町では町内循環バスを無料で運行しており、事業継続に360万円が予算化されています。
(大阪民主新報、2024年4月14日号より)