子どもらをなぜ動員?災害時の防災計画は?
明るい会 知事・大阪市長に質問状
2025年大阪・関西万博の開幕(来年4月13日)まで1年を切る中、明るい民主大阪府政をつくる会(明るい会)が16日、大阪市住之江区にある万博推進局に出向き、吉村洋文知事(大阪維新の会代表)と横山英幸大阪市長(同幹事長)に宛てた質問状を提出し、文書回答を求めました。
万博 1日も早く中止を
明るい会は3月、岸田文雄首相らに対し、万博中止を求める署名5万478人分(第1次)を提出しました。開催1年前に当たる13日には有田洋明事務局長が談話を発表。事業費の膨張や夢洲の危険性などを指摘し、「声を上げ、世論を大きくすれば、今からでも万博中止は可能」として、「万博中止、暮らし応援と被災地支援を最優先に」の世論を広げようと呼び掛けています。
危険なエリアに熱中症の恐れも
質問状では、能登半島地震で石川県が壊滅的な被害を受けている中、被災地の人々が一日も早く生活再建できる環境を早く取り戻すため、不要不急の万博工事は止めるべきだと指摘。「被災地の復興を最優先とし、万博の中止を早く決断すべきではないですか」と問い掛けています。
4~18歳の子どもを万博に無料招待する計画では、熱中症などが懸念され、学校側からは下見ができず見学パビリオンが限定されるなど、不安や疑問の声が上がっていると指摘。会場建設現場で3月末に起きた爆発事故は、バス駐車場や出入口付近であり、「危険なエリアに子どもたちを連れていくことには反対」とし、「なぜ学校行事として動員するのですか」と質問しています。
健康被害を出した企業の責任は
小林製薬(大阪市)の「紅麹」サプリメントが健康障害を引き起こしたことが大問題になっている中、同社が「大阪ヘルスケアパビリオン」にプレミアムパートナー企業として協賛していることについて、「小林製薬に『出展中止』など企業責任は問わないのか」と問うています。
このほか「災害時の防災計画はいつ策定されるのか」「ガス爆発事故の原因究明と安全が十分確認できるまで工事を中断すべき。事故防止対策の内容は」など、6項目について質問しています。
質問状提出には有田氏、大阪労連の菅義人議長、新婦人府本部の杉本和会長らが参加。「万博に投じる資源を能登の復興へ」(菅氏)、「爆発事故が起きた夢洲に子どもたちを連れて行かないで」(杉本氏)と話しました。
(大阪民主新報、2024年4月21日号より)