おおさかナウ

2024年05月11日

党そのものの魅力を伝えて
日本共産党府委が比例シンポ
「比例を軸に」総選挙躍進へ

 日本共産党府委員会は4月27日、大阪市内で「〝比例を軸〟に総選挙躍進をめざすシンポジウム」を開きました。自民党政治の深刻な行き詰まりと日本共産党の出番の情勢の下、解散・総選挙を視野に入れて、党活動のすみずみに「比例を軸に」の取り組みを強めようと、課題や経験を学び合いました。

 党第29回大会決議は、来るべき総選挙の歴史的意義、たたかいに臨む構えを示した上で、650万票、10%以上の獲得と、すべての比例ブロックでの議席獲得と議席増へ「中軸にすえる」のが比例代表だと明記。「全国どこでも、党員一人ひとりが〝候補者〟となり、日本共産党の魅力を広げるとともに、比例代表予定候補者の魅力を党への支持につなげる努力をはらう」「候補者の半数に女性候補の擁立をめざす」としています。
 同党が発表している近畿比例ブロック候補は、たつみコータロー元参院議員、堀川あきこ氏、清水ただし前衆院議員、こむら潤氏の4氏です。

激戦区の近畿ブロック
10年ぶり議席増へ挑戦

比例を軸にシンポジウム=4月27日、大阪市内

 比例代表は全国11ブロックごとに政党得票率に応じて議席が配分され、定数28人の「近畿ブロック」は全国最大の激戦地となっています。
 小選挙区・比例代表並立制が初めて実施された1996年総選挙で、日本共産党は近畿ブロック(定数33)で6人が当選。近畿ブロックの定数が30に減った2000年総選挙は5議席を獲得しましたが、定数が29に減らされた03年以降、05年、09年と3回連続で3議席になりました。
 12年総選挙は2議席にとどまりましたが、14年に4議席に倍増。定数削減で28となった17年と21年総選挙は2議席にとどまっています。
 日本共産党は次期総選挙で、近畿ブロック現有2議席を確保し、10年ぶりの議席増となる3議席獲得へ、近畿の力を集めることを呼び掛けています。現在の近畿ブロックの議席は維新10、自民8、公明3、立民3、共産2、国民1、れいわ1。日本共産党が3議席を獲得するには、前回票の1・5倍化が必要です。
 シンポジウム開会のあいさつで、党府副委員長の清水前衆院議員は、個人名を書く「小選挙区」、政党名を書く「比例代表」と2回投票する選挙制度だと述べ、政党名以外は無効となる2つ目の投票で「日本共産党」と書いてくれる人を増やすことが、「比例を軸」にの活動の最大目的だと強調しました。

活動のあらゆる場面で
「比例は日本共産党」と

 党堺地区の田中浩美委員長は、小選挙区候補者を決めていない大阪16区(堺市堺区・東区・北区)の活動を報告。比例候補を迎えた集いや街頭演説など月1回の比例デー、8号発行した16区ニュースや後援会ニュースなど、活動のあらゆる場面で「比例代表は日本共産党」の訴えを重視してきたと語りました。
 「候補者がいないと活動しづらい」との声も当初あったが、比例デーを重ねる中で、党員の意識や支部活動に大きな変化が生まれており、「総選挙で議席を伸ばすため、比例で共産党を支持してくれる人を大きく増やしたい」との声が寄せられていると語りました。

「比例を軸」を貫くため
強固な意識性が不可欠

 衆院近畿ブロック事務所の林信一郎所長は、96年以降9回の総選挙結果を取り上げ、▽党躍進と3回の定数削減▽維新伸長と党の議席後退――など教訓と課題を指摘。「近畿は党と革新勢力の拠点で、とりわけ支配勢力の攻撃は厳しい。政治対決の弁証法に基づく攻防の一断面と捉える視点が重要」と語りました。
 選挙区一辺倒のメディア報道や、「比例」制度への有権者の意識動向を踏まえ、「比例を軸にを貫くには、強い意識性が不可欠」と指摘。「比例代表はすべての票が議席に結び付く選挙。知名度抜群の共産党そのものが候補者」とし、近畿全体の得票の4割を占める大阪の大奮闘が求められると語りました。

清潔で反戦平和を貫く
党の値打ち広げに広げ

 穀田恵二衆院議員は通常国会の論戦で、野党を含む各政党の立ち位置が鮮明になったと語り、①裏金事件の徹底追及②暮らしに希望をと展望示す経済再生プラン③被災地復興、原発の危険、機能性表示食品など国民の安心・安全確保④次期戦闘機輸出など「死の商人」へと国策を導く安保政策の大転換とたたかう真の平和の党の値打ちを詳述しました。
 有権者、特に若い世代の投票動向を踏まえ、総選挙は政党選択になるとし、「(こむら、堀川、清水、たつみの近畿ブロックの4比例候補は)ベストメンバー。企業団体献金も政党助成金も受け取らない清潔な党、反戦平和貫く日本共産党の値打ちを広げに広げよう」と呼び掛けました。
 大阪5区候補でたたかう宮本たけし衆院議員は、計10回の国政選挙の経験を踏まえ、「結論を言えば、比例での躍進なくして選挙区の勝利は開けない。現場での強く大きな党づくりと一体に、勝ち抜くために全力を挙げる」と語りました。
 比例候補のたつみ元参院議員は、「円安物価高、食品表示、裏金事件、万博カジノなど、どの問題でも希望ある未来への道筋を示しているのが党の政策。この党を伸ばすため、2枚目の投票用紙に「共産党」と書いてくれる人を増やす〝比例を軸〟〝共産党を軸〟にした活動の先頭に立って奮闘する」と決意を語りました。

(大阪民主新報、2024年5月12日号より)

 

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