日本共産党大阪府委員会は19日、大阪市天王寺区のミオ前に同党の田村智子委員長（衆院東京選挙区候補、参院議員）を迎えた街頭演説を行いました。田村氏は、衆院近畿比例候補の、たつみコータロー、堀川あきこ（京都２区重複）、清水ただし（大阪４区重複）、こむら潤（兵庫８区重複）と、宮本たけし衆院議員（大阪５区候補）はじめ衆院小選挙区候補と共に訴え。「総選挙で自民党政治を終わらせ、維新に審判を下すために、日本共産党を伸ばして下さい。そのためにも日本共産党に入って下さい」と呼び掛けました。街頭演説には現地に約４千人が参加し、オンラインの生中継は約４千の接続がありました。

田村委員長の訴えを聞く聴衆＝19日、大阪市阿倍野区内

自民党政治終わらせること

　田村氏が大阪で街頭演説するのは、１月の第29回党大会で委員長に選ばれてから初めて。メディアから相次ぐ取材で、「共産党の何を変えるのか」との質問が出るが、「委員長として果たすべき役割は、自民党政治を終わらせることだと宣言している」と語りました。
　「自民党政治はもう嫌だという声が、多くの国民の中に広がっている」と田村氏。４月の衆院３補選で自民が惨敗し、維新にも審判が下され、市民と野党の共闘が新しい政治をつくる力だということが示されたと話しました。

パー券含め企業献金禁止を

　自民党政治をさらに追い詰めるには、裏金事件の徹底究明が必要だと指摘。日本維新の会の馬場伸幸代表がテレビ討論で、「野党はいつまで裏金の追及をやっているのか」などと述べていることは、「自民党に助け舟を出しているのと同じだ」と批判しました。
　裏金事件を二度と起こさないためには、企業・団体からの献金とパーティー券購入の禁止、政策活動費の廃止が必要だと強調。違反があった時に議員の言い逃れを許さない仕組みづくりへ全力を挙げると表明しました。
　田村氏は「自民党政治を終わらせて、どんな政治をするのか」と問い掛け、日本共産党の展望を３つの柱で詳述。①これまでの経済政策を根本的に転換し、経済と暮らしを立て直す党の「経済再生プラン」②戦争のない平和な東アジアをつくるための、憲法を生かした外交③ジェンダー平等社会の実現について語りました（２面で詳報）。

進むべき方向は自由の獲得

　田村氏は、創立１０２年目を迎えている日本共産党の歴史に言及。戦前、侵略戦争反対・主権在民を掲げて党が誕生した戦前、女性は政党に入ることが禁じられていたが、日本共産党には多くの女性たちが加わり、逮捕・投獄され、拷問も受けたと話しました。
　暗黒の時代に先人たちが信念を貫けたのは、人類の歴史の進むべき方向は抑圧からの解放と自由の獲得にあることをつかんでいたからだと強調。その志は今、大阪での維新政治のたたかいなどに受け継がれているとし、「時代を動かす主人公になろう。日本共産党に入って、共に新しい時代を切り開く総選挙をたたかおう」と力を込めました。

この党が大きくなれば日本の政治変えられる
田村委員長 入党呼び掛けに８人決意

「ご一緒に日本の政治を変えましょう」と呼び掛ける田村智子委員長と、たつみコータロー近畿比例候補＝19日、大阪市天王寺区内

　19日の天王寺ミオ前で行われた街頭演説の後、入党懇談会が開かれ、田村委員長が「日本共産党の仲間に加わり、ご一緒に政治を変えましょう」と呼び掛け。大阪市天王区内の会場などで８人が入党し、２人が民青同盟に加盟しました。
　田村委員長は、学費値上げや戦争・核兵器などの不条理に対し、〝諦めない〟生き方があると気づかせてくれたのが日本共産党だったと語り、学生時代に入党した経緯を紹介。「理不尽な社会を変えましょう。希望の社会をつくりましょう」と呼び掛けました。
　「戦争反対、金権腐敗の根絶など、ぶれずに頑張る日本共産党が大きくなれば、日本の政治を変えることができると思った」。18歳の男性は、田村委員長の演説を聞いた感想をそう話し、会場で入党を決意。「将来は、教育を通して平和の尊さを伝える仕事をしたい」と夢を語りました。
　大阪市阿倍野区の女性は入党の動機について、「これ以上、自民党の政治を続けさせては駄目。自分自身が一歩、行動に移そうと決意した」と話しました。女性は、ジェンダー平等実現を訴えた田村委員長の演説を聞き、「古い政治を変えて、希望のある新しい社会を実現したい。田村さんが〝生き方の問題として、日本共産党と歩む道をご一緒に進みましょう〟とおっしゃったのが、心に響いた」と話していました。

https://youtube.com/live/WWa2LaQLN0E

(大阪民主新報、2024年5月26日号より）