2024年07月13日
宮本岳志のよもやま話
教育、子どもを守る2つの質問
奈良市内で開かれた奈良教育大学附属小学校の教育を守る市民集会で、国会質問の報告をしました。
私は衆院文部科学委員会で3回にわたってこの問題を追及してきました。
第1回目。文科省は附属小の教育が「非常にモデル的な、いい教育をやってきたことも事実だ」と認めざるを得ませんでしたが、「学習指導要領どおりでない」と言い募り、不当な攻撃を行ってきたのです。
指導要領は「一言一句」現場を拘束するものではありません。子どもがよくわかるように各学校で創意工夫するのは当然です。当たり前の原理原則すらわきまえず、教員の強制出向を求めてきたのは文科省であり、背後には自民党部会からの政治圧力があったことも明らかになりました。圧力をかけた自民党議員の一人は「政治とカネ」の問題で逮捕されています。
また文科省には「一言一句、学習指導要領を守れ」などと現場を責める資格はありません。
私はその後、文科委員会で、ガス爆発事故が発生した夢洲万博に、遠足や修学旅行などで子どもたちを動員するなと追及してきました。
指導要領の解説、「特別活動編」には、「あらかじめ、実地踏査を行い、現地の状況や安全の確認、地理的環境や所要時間などを把握するとともに、それらに基づいて現地施設の従業員や協力者等との事前の打合せを十分に行う」とあります。これを守るなら、今の時点で万博に子どもを連れて行ける学校は一校たりともないはずです。(みやもと・たけし 日本共産党衆院議員 次回は8月11・18日合併号に掲載)
(大阪民主新報、2024年7月14日号より)