摂津市長選9月15日告示・22日投票
物価高から暮らし守り
市政を変えるチャンス
摂津明るい会 安藤候補が緊急政策
任期満了に伴う摂津市長選が9月15日告示、22日投開票で行われます。5期20年務めた現職の森山一正市長(80)が今期限りで引退を表明する中、日本共産党も参加する「摂津明るい民主府・市政をつくる会(摂津明るい会)」が擁立した安藤きよみ氏(59)=無所属新=は、「摂津市が変わるチャンス、変えるチャンス」と、市政の転換を掲げ、市民との対話を広げています。
府内トップの財政力なのに
森山氏が市長に就任した2004年当時、摂津市は「厳しい財政状況」といわれ、市債残高(借金)は980億円に上っていました。
森山氏は小学校の統廃合や事業の民間委託、職員削減などの「行革」を推進。市債残高(23年度末見込み)は454億円と就任当時の46%に減少する一方、主要な基金は134億円(同)と、就任当時の2・68倍に増えています。
摂津市は、ダイキン工業淀川製作所やJR東海はじめ大企業が立地しており、固定資産税や法人市民税による税収が多く、市民1人当たりの税収は21万4千円(22年度決算)、市民1人当たりの財政調整基金も8万5600円(同)で、いずれも政令市を除く府内31市中でトップです。
ところが森山市政は、維新府政言いなりに国民健康保険(国保)料の府内統一化へ、連続値上げを実施。所得210万円の40歳代夫婦と小学生2人のモデルケースの国保料(年額)は、統一化を目指す前(17年度)の37万3028円から今年度は47万1440円へと約10万円もの値上げになっています。
今年度から介護保険料(基準月額)は6490円と、北摂7市で2番目に高い金額となり、学童保育料も月額4500円から6千円へ33・3%の値上げになるなど、市民生活を直撃しています。
声を上げれば政治は変わる
市長選には安藤氏のほか、森山氏の後継で自民党系市議の嶋野浩一朗氏(51)が無所属で立候補を表明。維新も候補者公募を行っています(20日現在)。
7月22日に立候補を表明した安藤氏は、物価高騰から暮らしを守る緊急政策(別項)を提案。その第一に掲げる「2つの無償化」に必要な財源は、「学校給食の完全無償化」が約4億円、「国保料の18歳までの均等割りゼロ」が約6千万円です。
安藤氏は、「行政の一番の仕事は、住民の命と暮らしを守ること。府内トップクラスの財政力を市民のために使えば、実現可能」と強調。子育て支援からまちづくり、防災対策まで9項目の重点政策も示しています。
緊急政策にある「学童保育の長期休暇中に給食提供」「バス・タクシーなどの運賃補助の創設」は、対話の中で保護者や高齢者から出た切実な要望を盛り込んだもの。「みんなでつくる、みんなの摂津」をスローガンに掲げる安藤氏は、市民との対話・交流を通じてさらに政策を充実するとし、「『何を言っても変わらない』と諦めさせる政治ではなく、『声を上げれば変わる』というメッセージを発信する市長になりたい」と、連日奮闘しています。
安藤候補の緊急政策
①「2つの無償化」
1学校給食の完全無償化
2国保料の18歳までの均等割をゼロに
②学童保育の長期休暇中に給食提供
③公共料金などの負担軽減
1国保料の連続値上げストップと減免制度の充実
2水道料金値上げ計画の凍結
3学童保育料の軽減
④バス・タクシーなどの運賃補助の創設
⑤PFOA汚染対策(血液や土壌の検査、情報公開)
(大阪民主新報、2024年8月25日号より)