堺の青年グループ「ANTS」
デモや街宣で奮闘
戦争法廃止するまで
〝違憲の法律絶対おかしい〟
戦争法廃止まで抗議の声を上げ続けようと全国では2千万署名運動が進められるとともに、草の根でさまざまな行動が繰り広げられています。堺市の青年グループ「ANTS(アンツ)」は月1回取り組んできたデモ行進を11月27日、同市内で行い、約70人が参加。寒空の下、「集団的自衛権はいらない」「憲法守らん総理はいらない」と堺の街に声を響かせました。
2千万署名運動とともに
9月には200人のデモを実施
ANTSは今年6月17日、全国に広がる戦争法阻止のたたかいの中、「堺からも声を上げよう」と堺市在勤・在住の青年たちで結成されました。ANTSはAnti Nationalism(反国家主義)Torch(灯)Sakai(堺)の頭文字をとったものです。
自公与党が採決強行の動きを強めた9月14日、第1回緊急デモを呼び掛けると、フライヤーを見て飛び入り参加などした青年ら200人のデモ行進になりました。
ANTSのメンバーたちは連日街頭に立ち戦争法案阻止を訴え続け、同月19日に戦争法が強行成立した後も、「絶対にあきらめない」「廃止まで抗議を続けよう」と議論し、デモを続けることにしました。
若者が政治と社会を変える
一人でもたくさんの人に参加してもらおうと、10月の第2回デモに向けて、オリジナルの予告フライヤーを作成。裏面には、戦争法案の危険性とともに、自分たちがなぜ戦争法案の成立に反対し、成立後も廃止を求めて行動しているのかを書き、ANTSとともに戦争法案反対の声を上げてほしいと呼び掛けました。
このデモの1週間前には、JRや南海の駅前など4カ所で、戦争法に反対か賛成かを問うシールアンケートを実施。対話しながらデモへの参加を呼び掛けました。宣伝には、ANTS以外のグループのメンバーも参加してくれたこともありました。
「若者の声が政治と社会を変える大きな力になる」「行動し続けることが大事」…そんな共通の確信が、ANTSメンバーが抗議行動を続ける最大の原動力になっています。
メンバーの磯田圭介さん(32)が話します。
「憲法違反の戦争法は間違っているという思いの青年は、増え続けています。私たちの行動によって、戦争法を許さない民意を示し続けたい」
戦争に税金使うの許せない
寒風が吹くこの日のデモは3回目。ツイッターなどでデモを知って参加した人もいました。大阪市から家族3人で駆け付けた女性(55)は、「子どもたちが戦争で殺し殺される未来を許すことはできません。平和の願いを訴え続けたい」と話しました。
デモに先立ち開いた集会で、会社帰りの男性は、「安保法制の強行以降、違憲状態が何日続いているかをカウントし続けています。戦争のために私たちの税金が使われるのは許せません。法制が廃止されるまで頑張りましょう」と呼び掛けました。
10代の青年も、「憲法違反の戦争法はおかしいとずっと声を上げ続けることが大事だと思う」と語り、女性の参加者は平和を願う子どもらの声を紹介し、「戦争法なくすまで私も頑張りたい」と発言。ANTSメンバーの男性は、「憲法を取り戻すため怒りの声を上げ続けよう」と呼び掛けました。
次回のANTSデモは19日(土)午後6時から。同市瓦町公園で集合したあと市内を行進します。
呼び掛ける仲間を増やして
ANTSはいま、次のように発信しています。
「大阪ダブル選の結果を受けて、戦争法廃止のためにどれだけ幅広く多くの人たちと声を上げていけるかがより重要になってきました。『デモに来てください』と呼びかける以上に、その呼びかけを一緒にしてくれる仲間を増やしていく必要があります。そのためにも私たちの取り組みをもっとキャッチーなものにしていきたいと思っています!」(「ANTS」フェイスブックより)
(大阪民主新報、2015年12月6日付より)