おおさかナウ

2024年08月10日

PFAS汚染 大阪市は対策強化を
大阪市議会環境対策特別委
井上市議が質問

質問する井上氏=2日、大阪市議会環境対策特別委員会

質問する井上氏=2日、大阪市議会環境対策特別委員会

 大阪市議会環境対策特別委員会が2日開かれ、日本共産党の井上浩議員が、発がん性など健康への被害が指摘されている有機フッ素化合物の一種であるPFOS(ピーフォス)とPFOA(ピーフォア)による汚染問題などについて質問しました。
 厚労省は2020年4月にPFOSとPFOAの合算で、水道水の「目標値」として1㍑当たり50ナノグラム(ナノは10億分の1)と設定。環境省も同年、同じ値を河川・地下水の「暫定目標値」としました。
 大阪市東淀川区内では20年、井戸から5500ナノグラム(暫定目標値の110倍)という高濃度を検出しました。環境省の23年調査で、同じ井戸から1100ナノグラム(同22倍)を検出しています。
 井上氏は、東淀川区に隣接する摂津市のダイキン工業淀川製作所が汚染
源だと強調。環境局は府と摂津市、ダイキンの3社による定期協議に大阪市もオブザーバー参加し、情報収集などを行うと述べるにとどまりました。
 「水俣病やアスベスト禍は、命や健康よりも企業の利益を優先したことで被害が拡大した。まさに人災だ」と井上氏。欧州では、1万種以上ある全てのPFAS(有機フッ素化合物の総称)の製造・使用を禁止する規制案が示されている一方、日本では3種類しか禁止されていないとし、「国の対応待ちではなく、市として対策の強化を率先して進めるべき」と求めました。

(大阪民主新報、2024年8月11日・18日合併号より)

 

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