おおさかナウ

2024年08月24日

走れ! コータローレポート
アベノミクスの反省と経済再生

たつみコータロー氏

たつみコータロー氏

 日経平均株価は8月5日、過去最大の12・4%、4451円も下落しました。要因は米国の雇用統計の悪化、日銀の政策金利0・25%への引き上げを引き金として、円キャリー取引の巻き戻しが起こったことです。円キャリー取引とは、低金利の日本円を借りる→その円をドルなど高金利通貨に交換→株や債券で運用し利益を出す、取引のことです。日米の金利差が大きく円安が進む限り利益は膨らみます。
 ヘッジファンドや個人投資家はこの取引で濡れ手で粟の利益を得てきました。またこの取引が円安加速の一因となってきました。しかし「想定外」の日銀の金利引き上げ姿勢によって日米金利差縮小が意識され、今度は円高に一気に振れたことで、バブルははじけました。
 このようなマネーゲームを興じさせる原因を作ったのは何か。紛れもなくアベノミクスの異次元の量的緩和政策です。世界でも類を見ない日銀の国債爆買いによって、長期金利すら無理やり押さえつける政策で、低金利と円安の環境を整えて投機を呼び込んだのです。その結果、投機マネーの流入などによる異常円安で物価高騰を招き、国民生活はどん底に落とされました。GDPの5割以上を占める個人消費が落ち込み、今や「消費不況」と言える状況です。
 これから必要なのはまずアベノミクスの徹底した反省です。そして共産党が掲げる経済再生プランの実施で、国民生活の底上げを図り実体経済を良くすることです。(たつみ・こうたろう 日本共産党衆院近畿ブロック比例候補 次回は9月22日号に掲載)

(大阪民主新報、2024年8月25日号より)

 

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