おおさかナウ

2024年10月12日

国民に根差す日本共産党
魅力もっと多くの人に
15日公示27日投票 総選挙躍進へ

裏金疑惑で石破首相らを告発
神戸学院大学教授 上脇博之さんに聞く

 神戸学院大学の上脇博之教授(政治資金オンブズマン代表)は、「しんぶん赤旗」日曜版のスクープをきっかけに、自民党派閥の裏金問題を刑事告発してきました。今回新たに、石破茂首相が代表だった自民党派閥「水月会」の裏金疑惑を、東京地検に刑事告発。総選挙の公示(15日)が目前に迫る中、「政治とカネ」を巡る問題で声を上げ続ける上脇さんに、日本共産党や「しんぶん赤旗」への期待などを語ってもらいました。

政権追い詰めた地道な調査報道

 民主主義にとって、極めて大事なのは情報です。隠されていた情報が国民に知らされることで、物事の評価が変わってしまう場合があるからです。自民党派閥の裏金事件で、「裏切られた」という思いから支持をやめた方も相当いるでしょう。
 この裏金事件をスクープしたのが、「しんぶん赤旗」日曜版。私は、記者さんたちの地道な調査を無駄にしてはならないと思い、刑事告発しました。記者さんたちの徹底した調査報道があったからこそ、岸田文雄前首相は裏金事件の処理に失敗し、総裁選に立候補できないところまで追い込まれたのです。
 この大きな流れをつくった日曜版のスクープ報道は、日本の民主主義を根底から支えていると思います。
「しんぶん赤旗」を、一人でも多くの人に読んでもらうことが、実は世の中を知り、隠されていることを知る大きな手掛かりになると思います。

自民党と真逆の党を伸ばすこと

上脇博之さん

上脇博之さん

 自民党は新聞を毎日出していません。自分たちで情報を出さず、既存のメディアを利用するだけ。
 党の収入の7割前後を、政党交付金(政党助成金)に依存しています。税金が自動的に入ってくるなら、国民の声を聞かなくていいし、国民の痛みも分からなくなる。
 大企業から献金をもらう癒着の構造があるから、格差社会がつくられてきたし、アメリカと一緒に「戦争をする国」づくりが平気でできるのです。
 これに対して日本共産党は、自分たちの力で問題点を発見して報道し、市民と一緒に運動しています。国民に根差していることに存在意義があります。
 企業・団体献金を受け取らず、政党交付金も拒否し、廃止を求めています。自民党とは真逆の党です。この党の議席を伸ばさないと、国会は変わりません。そのことを多くの国民に知ってほしいのです。

「金権政党」の本質は変わらない

 私は3日、石破茂首相が代表の自民党派閥「水月会」(石破派、9月に解散)が、20万円を超える政治資金パーティー収入の一部の明細を政治資金収支報告書に記載しなかった政治資金規正法違反容疑で、東京地検に石破氏らを刑事告発しました。安倍派や二階派が裏金をつくっていた手口は石破派も同じで、違いは金額の大小に過ぎません。
 石破首相は、裏金議員の公認を巡って右往左往していますが、総選挙で裏金問題を過去の出来事にしようというのが魂胆です。石破首相になっても、自民党が金権政党、裏金政党であるという本質に変わりはありません。その自民党を追及してきた日本共産党の魅力を、知ってほしいです。

共産党の躍進で維新にとどめを

 自民党以上に、言っていることとやっていることが違うのが、維新です。「しがらみのない政治」「身を切る改革」と叫び、「企業・団体献金は受け取っていない」と言いますが、政治資金パーティーを開いて、企業に大量のパーティー券を売っています。事実上の企業献金です。政党交付金は受け取り続け、なくせとは一切言いません。
 これまで大阪で、維新に期待するという人が多かったと思います。しかし、「核共有」を主張するなど自民党以上にひどい維新の本質が知られるようになり、兵庫県知事の問題などもあって支持率は下がり、中間選挙で負け始めている。とどめを刺すには、日本共産党が存在意義を発揮して、総選挙で躍進することが必要です。

比例代表選挙で政治を変えよう

 民主主義の基本は、国民が自分の求める政策を代弁してくれる政党を選ぶことです。でなければ、自分の首を絞めることになります。政党がどんな政策を掲げているかが重要で、それが一番よく分かるのが、政党を選ぶ比例代表選挙です。
 メディアの報道は小選挙区中心になりがちで、一人しか当選しない小選挙区では、自分の1票が生きない、投票に行かないと考える人もいます。でも、比例代表があります。民意を正確に反映できる比例代表でこそ、政治を変えようと呼び掛けたいし、日本共産党の値打ちを知らせることにもなると私は思います。

(大阪民主新報、2024年10月13日号より)

 

月別アーカイブ