大阪SACHICO
性暴力救援センター 公的病院拠点で存続を
維自公が請願不採択に 府議会閉会
大阪府議会11月定例会は16日本会議を開き、性暴力被害者救援のためのワンストップ支援センター機能を公的病院に拠点を置き、体制強化を求める請願が維新、公明、自民などの会派が反対して不採択となりました。
請願は、性暴力被害者と家族、支援者らでつくる「大阪SACHICOの存続と発展を願う会」が、4万8463人分の署名を添えて提出しました。▽大阪府の責任でワンストップ支援センターの活動拠点を確保し、運営費用を保障する▽公的な病院を拠点とするワンストップ支援センター設置――の2項目を求める内容です。
請願を審査した府議会警察危機管理常任委員会では12日、維新、公明、自民各会派が反対を表明。この日の本会議の採決でも、反対多数で不採択となりました。
「大阪SACHICOの存続と発展を願う会」の請願が不採択となったことについて、府議会議員の中で唯一の紹介議員となった日本共産党の石川たえ府議は同日、コメントを出しました。
病院拠点型堅持・拡充してこそ
石川たえ府議がコメント
大阪SACHICOの存続と体制強化を求める請願が本日の府議会本会議で維新、公明、自民などの反対で不採択となりました。私はただ一人請願の紹介議員となり採択に力を尽くしましたが、この結果は極めて残念です。
吉村知事は『病院拠点型ではその病院にかかる負担が過大になる』と繰り返し述べ、拠点を病院に置かない連携型への移行を示しています。しかしこれまでSACHICOが行ってきた、ワンストップでの24時間相談や心のケア、診療・投薬・検査・手術・証拠の採取・保管などは、病院拠点型だからこそできることです。
府が行うべきは、SACHICOを病院から離すことではなく、請願が求めているように、府立病院などの公立・公的病院に設置するなど病院拠点型を堅持・拡充し、国にも働きかけて財政的・人的支援を抜本的に強めることです。
数カ月という短期間で5万人近い請願署名が集まったことは、SACHICOの存続と発展を願う府民の強い思いを示しています。この思いと手をつなぎ、私はこれからも府に性暴力被害者支援の強化を求めていきます。
(大阪民主新報、2024年12月22日号より)