要求運動で維新市政包囲
よくする会が年次総会
「旺盛な要求運動で維新市政を包囲し、公共と自治を取り戻そう」などをスローガンに、大阪市をよくする会(よくする会)が2025年度年次総会を8日、大阪市中央区内の会場参加とオンラインの併用で開き、ことしの運動方針などを決めました。
公共と自治を取り戻そう
福井朗事務局長が活動報告と運動方針の提案を行いました。「2025年はどのような年か」と問い掛け、20年の2度目の住民投票で「賛成」多数だったなら、ことし1月1日から大阪市は消滅していたと強調。「万博の年に『特別区』設置の作業をしていたら、大混乱が起こったことは間違いない。維新政治の無責任さが端的に示されている」と語りました。
ことしは2027年4月の知事・大阪市長のダブル選に向けた「折り返し」に当たり、政策の発展や体制の確立、候補者擁立の検討などを開始する年だと指摘。維新が党利党略で狙う3度目の住民投票を許さない世論をつくり、7月の参院選でカジノ・改憲推進勢力に審判を下し、政治の流れを変えようと呼び掛けました。
運動方針では、地方自治体の役割(公共)と自治を破壊する維新政治と正面からたたかい、地域からの要求運動で市政を包囲する取り組みの強化を提案。具体的には▽万博開催中止・カジノ誘致ストップ▽学校統廃合反対▽防災体制の総点検と拡充▽市民の交通権の擁護・発展などの課題を挙げました。
総会では、退任する福井事務局長に代わり、中山直和事務局次長を新事務局長に選ぶなど、役員体制を決めました。
明るい民主大阪府政をつくる会の有田洋明事務局長が連帯あいさつ。日本共産党の駒井正男府委員長が「総選挙後の新しい政治の下での維新政治とのたたかいと展望」と題して情勢報告を行い、山中智子大阪市議団長が市政と市議会の現状を報告しました。
爆発事故・PFAS・公教育・万博遠足・森ノ宮開発
活動交流から
〇…昨年9月に長堀抽水所で爆発事故が発生。市は2回説明会を開いたが、事故の原因究明はまだ。安全・安心に住み続けられる大阪市へ、取り組みを続ける(西区連絡会)。
〇…PFAS(有機フッ素化合物の総称)の汚染は東淀川区でも深刻。学習会や血液検査などの活動を展開。水質基準法規制に対するパブリックコメント運動も準備している(東淀川PFAS汚染と健康を考える会)。
〇…維新市政は特別支援学校12校と高等学校19校を府に移管し、15年度末から小学校18校、中学校3校、幼稚園10園を統合・閉校に。子どもの減少で統廃合するのではなく、少人数の学級・保育の導入を(大阪市教)。
〇…安全性が確保されていないなどの理由で吹田市も万博遠足の中止を決定。これは大阪全体にかかわること。災害時の避難所のあり方など、ジェンダー視点に立った政策づくりを要望していく(新婦人府本部)。
〇…9月に森之宮で公立大学の新キャンパスが開校し、1日6千人の学生・教職員がやって来る。万博開催中だ。大阪メトロ中央線の森ノ宮駅などの混雑は必至。住民参加の大阪市をいかにつくるかが問われている(城東区連絡会)。
(大阪民主新報、2025年2月16日号より)