おおさかナウ

2016年03月20日

コータローの国会レポート54
前代未聞の「同意」ただす

 

住吉市民病院統廃合問題で質問=10日、参院厚労委員会

住吉市民病院統廃合問題で質問=10日、参院厚労委員会

 3月10日の厚労委員会では住吉市民病院統廃合問題を取り上げ、公立病院潰しに加担した厚労省の判断をただしました。この計画は橋下前大阪市長が「二重行政のムダ」を口実に、府立病院に統廃合すれば「5億円」が浮くとの安易な発想から始まりました。ところが小児・周産期医療の中核を担ってきた市民病院に代わるものはなく、医師会や住民から反対の声が噴出したのです。
 そもそも医療審議会が反対する再編計画案が、厚労省に申請されたことは一度もありません。まさに前代未聞。ですから当初厚労省の役人は「同意」「不同意」の判断が困難だと、大阪からの「申請」そのものを嫌がっていたのです。
 しかし結局、厚労省が再編計画を同意したのは「政治判断」が加わったからです。松井知事はダブル選の直前の昨年10月28日に管官房長官に直談判に訪れ、1月には厚労省へも。ここまでやるのは、再編計画が普通では「同意」されない代物であることの証明であり、知事は裏取引での同意を狙ったのです。同意の見返りには憲法改悪でおおさか維新が安倍政権を応援するということでしょう。
 大阪選出の渡嘉敷衆院議員、元府知事の太田参院議員にも認識をただしましたが、大阪の地域医療に寄り添う答弁はありませんでした。地元住之江区在住のおおさか維新の東議員が、自身の質問時に慌てて言い訳をしていたのも滑稽でした。維新政治と安倍暴走政治のひどさが浮き彫りになりました。同意の撤回を求めて引き続き頑張ります!(辰巳孝太郎 日本共産党参院議員 月1回掲載)

(大阪民主新報、2016年3月20日付より)

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