おおさかナウ

2016年03月27日

日本共産党府議の質問
宮原府議、朽原府議、石川府議

日本共産党府議の質問

巨大地震対策を早急に 宮原府議が要望

宮原議員団長minpou

宮原たけし府議

 日本共産党の宮原威府議は18日の府議会都市住宅常任委員会で松井一郎知事に対し、南海トラフ巨大地震などによる超高層ビル(高さ60メートル以上)の安全対策を急ぐよう求めました。
 巨大地震による長周期地震動をめぐっては、府咲洲庁舎(旧WTCビル、大阪市住之江区)について2009年1月に共産党の指摘も受け影響調査し、ビルの固有周期を5・3〜5・8秒と解析しましたが、東日本大震災でビルに設置された地震計の観測データを踏まえ、6・5〜7秒に修正した経緯があります。修正された数値は地盤の固有周期と重なり、東日本大震災の震源地から約770キロメートル離れているにもかかわらず約10分間揺れ、360カ所が破損しました。
 大阪では特に被害が大きいと予測される大阪市の湾岸地域や東大阪市の一部に、超高層ビルが約200棟あります。宮原府議は1日も早く建物の耐震安全性を点検し、必要な対策を打つよう求めました。

 また宮原府議は、橋や堤防など土木建築物での長周期地震動への対策案を国が近く示すことを受け、堤防と道路が一体となる阪神高速淀川左岸線2期とその延伸部について、安全性の再検討を求めました。阪神高速の1キロ当たりの通行台数が1998年から14年にかけ1割以上減っていることも示し、今後の人口減少やドライバーの高齢化などから「どう見ても不急だ」と指摘しました。

 松井知事は「大阪・関西の国際競争力を強化する路線だ。安全性に十分に配慮し、整備に向け着実に取り組む」と述べました。

地域住民の声に応えよ 朽原府議が批判

朽原まこと府議

朽原まこと府議

 日本共産党の朽原亮府議は16日の府議会健康福祉常任委員会で、大阪市立住吉市民病院(同市住之江区)の廃止にともなう病院再編計画の再検討を松井一郎知事に求めました。
 計画では市民病院を2018年3月末で廃止し、跡地に民間病院を誘致するとともに、府立急性期・総合医療センターの敷地内にハイリスクの妊婦や重症小児患者を受け入れる新病棟を建設します。しかし地元医師会などは、小児科病床が22床減り、「インフルエンザの流行などに対応できない」などとして反対しています。
 その民間病院は、地域の小児・周産期医療の拠点となってきた市民病院の機能を引き継ぐとしていますが、小児科・産科ともに経験がありません。民間病院は計画では、医師3人で年間600〜700件の分娩を扱うとしていますが、医師1人当たりの年間分娩件数が全国平均117件の2倍近くなる計算です。市民病院では、同程度の件数を医師5人で取り扱ってきました。

 松井知事は「『(病院の)口約束は信じられない』とは馬鹿にした話だ。小児・周産期医療は担っていくと約束しており、地域医療はしっかり守られる」と主張。「計画を再検討する気はない」と述べました。

 朽原府議は、「今回の病院再編計画の強行は、『二重行政の無駄』などといって住民に必要な医療を後退させる、維新府市政と安倍政権の暴挙だ」と批判し、地元住民や医師会などの訴えにしっかり応えるよう強く求めました。

全員喫食の中学給食を 石川府議が要求

石川たえ府議

石川たえ府議

 日本共産党の石川多枝府議は17日の府議会教育常任委員会で松井一郎知事に対し、中学校給食について全員喫食の実施と就学援助の対象とする市町村への支援を求めました。
 中学校給食が選択制の学校では、吹田市を除き喫食率は軒並み10%を切っています。弁当を家から持参したり買ったりする生徒が多くいますが、石川府議は「家庭の事情で弁当もなく買うこともできず、昼休みには教室を抜け出し水道の水を飲んで空腹をしのぐ子どもがいる」として、「放置していいのか」と知事の見解を質しました。

 松井知事は「栄養価を考えて実施しているわけで、レストランで高い食事をするのとは違う。保護者には伸び盛りの子ども時代に昼ごはんがいかに将来に影響するか理解してほしい」と述べました。

 石川府議は給食が選択制であっても就学援助の対象としている市町村もあることを示し、その費用の一部を府が補助するなどの支援を求めました。

 また府は、市町村に中学校給食の導入を促すための補助事業を5年間していました。2015年度末で事業は終わります。
 石川府議は事業の継続を求めましたが、松井知事は「限られた財源の中で広域自治体としての施策をしている」と拒否しました。

 

(大阪民主新報、2016年3月27日付より)

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