おおさかナウ

2016年03月29日

大阪府「教育行政の一元化」 私学の自主性尊重こそ  おおさか維新 政治支配を狙う 

 

大阪府「教育行政の一元化」 

私学の自主性尊重こそ  おおさか維新 政治支配を狙う

 

 大阪府教育委員会は25日、教育委員会通則を一部改定し、教育委員会及び私立学校に関する事務を行う事務局を「大阪府教育庁」と称し、「教育庁」に「私学課」及び「私学監」を設置することを決めました。前日(24日)に、私立学校に関する事務が知事から教育長に「委任」されたことにともなうもので、施行は4月1日です。

 

全国的にも異例

 「教育行政の一元化」として松井一郎府知事が主導したもので、全国的にも異例です。私学関係者からは、「私学の自主性が損なわれる」「私学助成の削減が危惧される」との批判の声が上がっています。

 日本共産党の石川多枝府議は11日の府議会教育常任委員会で、「教育行政の一元化」は私学教育の自主性を損ないかねず、関係者から懸念が表明されるなか、拙速に進めないよう要求していました。

 

二元的管理とは

 教育行政の事務について定めた地方教育行政法は、公立学校(大学除く)は教育委員会が、私立学校は知事が所管するとしています。教育行政を二元的に管理し、職務権限の集中を避けていることは、憲法が保障する教育の自由と、私立学校の自主性を尊重するうえで重要な意義をもっています。私立学校に関する事務を教育長の所管とすることは、同法に違反するものであり、知事の所管にもどすべきです。

 この問題の背景には、安倍自公政権の補完勢力である「おおさか維新の会」による教育への政治支配の狙いがあります。「教育行政の一元化」は、私学教育に介入し、大阪の教育全体を政治権力が支配・統制しようとするもので、許されません。

 いま教育行政がやるべきは、私学の自主性を尊重し、学費無償化や私学助成の拡充など府民と私学関係者の切実な要求に応えることです。 (小林裕和・党大阪府委文教責任者)

                                  (「しんぶん赤旗」2016年3月29日付)

 

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