おおさかナウ

2016年05月15日

保険料・減免の「統一」やめよ
国保 共産党府議団が申し入れ

 日本共産党府議団(宮原威団長)は9日、国民健康保険(国保)の保険料や減免制度の「府内統一」はせず、実情に応じた制度を各自治体が続けられるよう府に申し入れました。

 国保は自治体ごとに保険料率を決め、独自の減免制度をつくることができます。保険料抑制などのため府内の各自治体は国保会計に一般会計から法定外繰り入れをしていますが、14年度で計約261億円です。しかし18年度からの国保都道府県化で、府は独自減免の統一、法定外繰り入れ解消などを示しています。これにより、市民の負担軽減に努力してきた市町村ほど、保険料が大幅に値上げされます。

 申し入れは府の方針を批判するとともに、国の予算削減を改めない限り国保立て直しはできないと指摘し、▽府が定める「標準保険料率」を一律に適用しない▽条例減免制度の統一はしない▽法定外繰り入れ「解消」を押し付けないなど6項目を求めています。
 府は、保険料の値上がりなど、加入者への影響を考えれば緩和措置が必要と述べたものの、「同じ所得でも市町村ごとに保険料が違う現状は不公平」とし、保険料統一は必要との見解を示しました。

福祉医療費助成負担を増やすな

 4月27日には、福祉医療費助成制度の対象拡大をただちに実施するとともに、患者負担を増やさないよう要望しました。

 府は現在、福祉医療費助成制度の抜本的見直しを検討。精神障害者や難病患者などへの対象を拡大する方針です。院外薬局での調剤の有料化や、1日500円以内の負担額引き上げ、月2500円の上限額引き上げなどを検討しています。

 府議団は、一定期間の入院を含めた精神障害者への対象拡大、難病患者や訪問看護ステーションが行う訪問看護などへの対象拡大をただちに実施することなどを要望。患者負担を増やせばいっそうの受診抑制を引き起こし、重症化や慢性化による医療費増につながりかねないと指摘しました。対象拡大による費用増は年20〜30億円程度で、財源確保は十分可能であり、一部自己負担は据え置くべきだと主張しています。


(大阪民主新報、2016年5月15日付より)

 

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