箕面市長選 8月14日告示・21日投票
開発優先から暮らし優先の市政へ
「みんなの会」住谷候補が出馬表明
任期満了に伴う箕面市長選と同市議選(定数23)が8月14日告示、21日投開票で行われます。市長選は、自民・公明・民進・大阪維新の会などが推す現職の倉田哲郎市長(42)と、日本共産党も参加する「みどりとくらしをまもるみんなの革新箕面をつくる会」代表委員の住谷のぼる氏(68)=無所属=との一騎打ちになる見通し。市議選で日本共産党は市議選で、現職2人と新人1人の候補を擁立し、現有2議席から1議席増を目指しています。
トップダウンで施策を切り捨て
倉田市長は08年の初当選直後、公約になかった「緊急プラン」をトップダウンで打ち出し、「財源の範囲で事業を再構築する」「すべての事業をゼロベースで見直す」などとして、国民健康保険(国保)の保険料値上げ、障害者減免の縮小、障害者・ひとり親家庭の食事療養費削減の廃止、上下水道料金の福祉減免の廃止、はり・きゅう・マッサージ助成の廃止などを強行してきました。
倉田市政は、国保は12年から平均保険料が5年連続引き上げられ、1人あたり計1万円の負担増に。
府が狙う国保「都道府県単位化」を先取りする形で、累積赤字解消のために保険料値上げ抑制のための一般会計繰入を減らしています。小中学校の35人学級の拡充要求にも「市独自に引き上げる考えはない」と背を向けています。
その一方で、市民に十分知らせることなく、市の年間予算に匹敵する市財政を持ち出し、北大阪急行延伸(別項)を機に、当初の予定にはなかった開発や無駄な事業を、松井・維新府政とともに進めようとしています。倉田市長は維新の会には参加していませんが、大阪市を廃止・解体する「大阪都」構想への賛意を繰り返し表明。ことし3月の市議会でも「スタンスは変わっていない」と答弁しています。
「みんなの会」の住谷氏は、倉田市政が北大阪急行延伸の関連開発に巨額の事業費を投じようとしている問題点を指摘。
市民サービスをきめ細かく充実
その支出計画を抜本的に見直し、その財源で高すぎる国保料の引き下げ、保育所や特別養護老人ホームの建設で待機児・待機者の解消、公園の維持管理などきめ細かな住民サービスの充実などに取り組むことを掲げ、「市民の声を最大限取り上げていきたい」としています。
市民の声届く議会へ
同日選の市議選 共産3氏が全力
現在、市議会の会派別構成は日本共産党2、自民2、公明3、維新4、箕面政友会4、無所属3。自民、公明、維新、政友などが倉田市政を支えています。
市議選では、維新が倉田市長や自民、公明と一体となって議席倍増を目指して議会から日本共産党を締め出す策動を強めるなど、かつてない激戦になっています。
日本共産党は神田たかお、名手ひろきの2現職と、新人の村川まみ候補の3人を擁立。「市民の暮らしが大変なときだからこそ、自治体が安倍政権の社会保障大幅削減、暮らし圧迫の悪政をそのまま持ち込み、住民に負担を強いるのではなく、住民を守る防波堤の役割を果たすべき」と訴え。
▽国保料の大幅引き下げ、介護保険の要支援者へのサービス水準の維持・向上▽認可保育所の整備、保育士確保、保育料の軽減▽少人数学級の拡充、子どもの医療費無料化を高校卒業まで拡充▽中小企業支援と農業振興▽箕面山はじめ自然環境の保全▽既存市街地の再整備、新市街地(彩都、箕面森町)の住民の利便性向上――などの政策を掲げ、議席増で市民の声が届く議会へと全力を挙げています。
(大阪民主新報、2016年7月31日付より)