おおさかナウ

2016年09月04日

参院選の教訓に学び草の根からの共同を
大阪革新懇が意見交換会

 

参院選結果と教訓を学び、草の根からの共同を発展させようと大阪革新懇が開いた意見交換会=8月24日、大阪市北区内

参院選結果と教訓を学び、草の根からの共同を発展させようと大阪革新懇が開いた意見交換会=8月24日、大阪市北区内

 7月の参院選の経験や教訓に学び、安倍政権と維新の暴走政治を打ち破る草の根からの共同と政治革新運動を広げようと、進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)が8月24日午後、大阪市北区内で意見交換会を開き、地域革新懇や団体の代表、個人ら65人が参加しました。全国革新懇の乾友行事務室長と、日本共産党の駒井正男府書記長(大阪革新懇代表世話人)が報告しました。

統一戦線選挙の〝萌芽〟が
役割が大きい地域革新懇

全国革新懇 乾事務室長

 乾氏は参院選で野党共闘が実現したこと自体が歴史的・画期的であり、市民も選挙戦に参加するという統一戦線選挙の萌芽的形態が生まれたと指摘。戦争法廃止・立憲主義の回復とともに、暮らしや経済、民主主義にかかわる問題で、全国各地で豊かな政策協定に基づく共同が広がったと述べました。

共闘は後戻りできぬ地点へ

報告する乾氏

報告する乾氏

 全国11人の1人区で野党統一候補が勝利する一方、比例1増の自民は1人区で選挙区で10減だったことを示した乾氏は、「もう後戻りできない地点にまで共闘の流れが押し上げられた。だからこそ東京都知事選でも野党共闘でたたかえた」と強調。同時に、安倍政権の争点隠しやメディアの歪んだ報道などの影響で、参院選では「国民多数が『野党共闘で政治を変えよう』となるまでには至らなかった」と語りました。

 今後の共同の発展について乾氏は、戦争法廃止を求める2千万署名や総がかかり行動などの取り組みに確信を持つことが重要であり、革新懇運動の「3つの共同目標」(別項)に基づく政策的役割を発揮しようと呼び掛け。選挙で棄権する多くの有権者を変えることなしに、自公政権与党を圧倒する勝利はないと力説し、草の根で日常的に活動し、政治を自由に語る場として地域革新懇の果たす役割が大きいと話しました。

〝発祥の地〟で維新の根断つ

 また小池百合子都知事が記者会見で維新との連携にも言及し、「大阪で維新がやってきたことを参考にしたい」と発言していることを紹介。「地方自治を破壊し、野党共闘をつぶす維新。大阪の皆さんには“発祥の地”で彼らの根を断つ名誉ある役割があります」を語りました。

大阪は全国屈指の激戦区
野党共闘と反維新さらに

共産党府委 駒井書記長

攻撃に対して前進した共同

報告する駒井氏

報告する駒井氏

 駒井氏は、参院大阪選挙区は定数4を有力6候補が争う全国屈指の大激戦となり、安倍首相を先頭にした自公与党と維新が一体となって激しい野党共闘攻撃と反共攻撃を繰り広げたと報告。メディアも「自民か維新か」「維新が2議席を取るかどうかが焦点」などのキャンペーンを繰り返したと振り返りました。

 これに対し駒井氏は、共産党の渡部結候補と民進党の尾立源幸候補が8回並んで訴えるなど、野党共闘を可視化する取り組みを追求したことを紹介。2011年ダブル選以来、積み重ねてきた反維新の「オール大阪」の共同がさらに前進し、「関西市民連合」や「ママの会」など団体・市民との共同も広がったことを詳しく紹介。「統一戦線こそが国政を動かす時代に入っている」と述べました。

「共同目標」で転換の道示す

 駒井氏は、有権者の間に「維新=既得権益とたたかう改革者」との幻想がいまもある中、革新懇運動の「3つの共同目標」で政治を根本的に転換する道を示すことが重要だと強調。「一人一人の市民が自らの政治的体験を通して根本的変革の道をつかみ取る運動が求められている。これを担うことができるのが革新懇。すべての地域・戦線・分野で革新懇運動を柱に位置付けて発展に力を尽くそう」と呼び掛けました。
 維新は安倍政権の補完勢力として大阪の地方政治の首座にあり、安倍政権を打倒してこそ維新の屋台骨を崩すことができるとし、「安倍政権打倒の野党共闘と、『反維新』の共同の2つを独自に、相乗的に進めよう」と訴えました。

箕面市長選で市民の共同が

 大阪私学教職員組合、大阪教職員組合、大阪自治労連の代表が、維新政治による教育破壊や公務員攻撃の実態とたたかいについて報告しました。
 参加者からは「箕面市長選で住谷昇候補を応援する市民共同が広がった。市議選では日本共産党が3人全員当選で1議席増、住谷氏を応援した市民派無所属議員2人が当選し、自民・維新などの『オール与党』の議席独占の野望を許さなかった。安倍・維新政治とのたたかい、市民共同の発展に頑張る」(箕面革新懇)、「洪水や高潮で大阪市営地下鉄は141駅が浸水するとの予測も出ているが、維新市政は地下鉄民営化方針で対策に手を付けようとしていない。市民・利用者の安全・安心ではなく、当面の金もうけだけを考えるやり方だ」(市営交通の会)などの発言が続きました。

革新懇運動「3つの共同目標」
①日本の経済を国民本位に転換し、暮らしが豊かになる日本を目指します
②日本国憲法を生かし、自由と人権、民主主義が発展する日本を目指します

③日米安保条約をなくし、非核・非同盟・中立の平和な日本を目指します

 

(大阪民主新報、2016年9月4日付より)

 

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