2016年11月13日
実態にそぐわぬ港湾整備
大阪市議会決算委 岩崎議員が質問
7日の大阪市議会決算特別委員会で日本共産党の岩崎けんた議員は、大阪港で進められている一連の開発事業の問題点について質問しました。
国は2010年、大阪港を神戸港とともに「阪神港」として、「国際コンテナ戦略港湾」に選定。11年から10年間の計画で、北米向け超大型コンテナ船の就航に備えて、大阪港の主航路を水深16メートルにするしゅんせつ、人工島・夢洲の岸壁の延長などの工事が進められています。国直轄事業で全体事業費は748億円、うち大阪市の負担は247億円となっています。
岩崎氏は、大阪港の外貨コンテナ貨物取扱量は10年から5年間は横ばいの毎年約3千万㌧で、目標の3600万㌧に届いていないと指摘。北米向けコンテナ貨物の割合は08年5・2%から15年1%に落ち込んでいるとして、「北米航路の維持強化を目指す国際コンテナ戦略港湾は、実態にそぐわないことは明らか。主航路などを水深16㍍にする必要はない」と主張しました。
市港湾局は「国際コンテナ戦略港湾の施策は、港湾の国際競争力の強化により、西日本・関西の経済、産業の活性化に貢献するもの」と答弁。岩崎氏は、「『そのうち超大型船が入る、入る』と何年も言い続けてきたが、実際とは大きくかけ離れている。こんなことに約750億円もの巨費を投じることは認められない」と述べました。
(大阪民主新報、2016年11月13日付より)