2017年02月19日
辰巳孝太郎の国会レポート
全くもって不可解な契約
豊中市で4月開校予定の瑞穂の國記念小学院(学校法人森友学園)に対し、国からの利益供与が行われた疑惑が持ち上がっています。
当初、国は法人と国有地の定期借地契約を結びました。例外的に保育施設や介護施設は借地でも認められていますが、学校法人は継続性と安定的な運営が求められる性格上、売却が原則であり異例の待遇です。
そして昨年6月に国は本来9億5千万円の価値がある土地をなんと、1億3400万円という破格の値段で売却。これは隣地の10分の1の価格です。値引きの理由は土中に廃材、生活ゴミが埋まっており、その除去費用8億円を控除したとのことです。
ところが、報道によると学校法人の理事長は、除去費用は1億円ほどだったと答えています。8億円の積算が妥当でなければ、法人に対し最大で7億円の利益供与ということになります。今のところ(2月14日現在)国は積算根拠の公開を拒んでいます。もちろん学校法人がゴミすべてを除去していない可能性や、いやそもそも除去したのか?という事も確認が必要です。
この法人が運営する幼稚園は、園児に軍歌や教育勅語を教えるという異様なもの。理事長は自身のブログで「(沖縄県知事)は親中華人民共和国、娘婿も支那の人である。中共の手先かもしれない」と記すような人物で、日本会議大阪支部長も務める人物です。そして名誉校長には安倍首相の妻、昭恵氏が就任しています。
全くもって不可解な契約。疑惑の徹底追及が必要です。(たつみ・こうたろう 日本共産党参院議員 毎月第3週に掲載)
(大阪民主新報、2017年2月19日付より)