おおさかナウ

2017年02月26日

運動と共同を草の根から
大阪革新懇総会 「要」と「架け橋」に

 進歩と革新をめざす大阪の会(大阪革新懇)が19日、大阪市北区内で2017年度総会を開き、団体・地域革新懇の代表ら110人が参加しました。来るべき総選挙で野党統一候補の実現・勝利へ、市民と野党の共闘発展の発展を目指して革新懇が「要」と「架け橋」の役割を担い、地域や職場で運動を強化する活動方針を確認。120人の世話人と27人の代表世話人を選びました。

今こそ役割果たそう

 第1部のパネル討論では、関西学院大学の冨田宏治教授(大阪革新懇代表世話人)の進行で、安保法制の廃止と立憲主義の回復を求める市民連合(市民連合)の結成の経験や大阪での共同の広がり、維新政治とのたたかいなどについて5氏が発言しました。

市民と野党つなぐ活動

大阪革新懇が開いた2017度総会=19日、大阪市北区内

大阪革新懇が開いた2017度総会=19日、大阪市北区内

 泉州市民連合(18、19区)メンバーは、昨年11月の結成に至る経過を紹介。「野党と市民をつなぐ」「野党と野党をつなぐ」「市民と市民をつなぐ」の3つを大切に活動していると述べ、「安倍政権には不安だが消極的に自民を支持している人や、維新に期待する人とも対話し、野党共闘の勝利を目指したい」と話しました。

 昨年12月に結成された市民連合高槻・島本(10区)の高谷二郎さんも、各分野の市民13人が呼び掛け人となり、毎月定例の会議を開き、2月に大阪の焦点であるカジノ問題で学習会を開いたことを報告。3月には共謀罪問題で野党代表を招いた共同街頭演説会を開く計画を紹介しました。

これまでの垣根越えて

 大阪憲法会議共同センター副幹事の梅田章二弁護士は、戦争法反対のたたかいを通じて、大阪でもさまざまな運動団体がこれまでの垣根を越えて共同し、市民との連携で野党の共闘が発展していると強調。「市民が野党と一緒になり、統一候補で安倍政権に対決し、政策を提言していくことが重要。市民も主体になって政治を変えよう」と語りました。

 大阪大学の木戸衛一准教授(安全保障関連法に反対する大学有志の会)は、安倍政権や維新が打ち出すカジノ誘致は「市民の富を巻き上げ、国民の税金を勝手に使う泥棒政治だ」と告発。「泥棒政治の主(安倍首相)は、片や沖縄で暴力を振るっている。安倍政治がどれだけおぞましいか、可視化することが重要だ」と問題提起しました。

本気の共闘つくるため

 日本共産党の駒井正男府書記長(大阪革新懇代表世話人)は、大阪でも野党統一候補が実現すれば、自民・公明・維新を少数に追い込める条件・可能性があると指摘。共闘の流れが安保法制や共謀罪問題などの国会論戦で役割を果たしているとし、「違いを認め合い、敬意をもって本気の共闘をつくり上げるために全力を挙げる」と述べました。

 参加者からは「女性政策をもって野党を訪ねて懇談している。福島や沖縄を訪ねた経験を野党共闘に生かしたい」(新婦人府本部)、「1月に市民連合の結成準備会を開き、4月に結成集会を開く」(寝屋川革新懇)などの発言がありました。

焦点の課題・地域での活動を交流

 第2部では、関西大学名誉教授の鰺坂真氏(大阪革新懇代表世話人)が運動課題と方針を提案。戦争法廃止、共謀罪法案の提出阻止、オール沖縄支援の世論を圧倒的多数派にする運動や、府内19選挙区で野党と市民の共闘の発展、野党統一候補の実現へ革新懇が今こそ役割を果たそうと呼び掛けました。

 討論では、焦点の課題をめぐって「米軍新基地建設問題で沖縄との連帯・支援を強め、選挙で審判を下そう」(安保破棄大阪実行委員会)、「電通事件で国民に広く過労死問題が認識されている。長時間労働を解決する絶好の機会として運動を前進させたい」(損保革新懇)、「国立大学は独立行政法人化で研究費が削られ、その苦悩に耐えかねて、軍事研究に手を出す動きがある。シンポジウムを開くなど府民の関心を呼び起こしたい」(日本科学者会議大阪支部)などの発言がありました。

 各地域からは、「11区での市民連合実現へ学習会を開催。革新懇が要となって力を発揮し、呼び掛け人・賛同者を広げたい」(枚方革新懇)、「3月末に14区、15区の市民連合結成と全野党勢揃いのつどいを開く」(富田林革新懇)との取り組みを報告。交野革新懇の代表は奇数月発行のニュースに地域の多彩な人々が登場することで、共同を広げている経験を紹介しました。

 新たに代表世話人となった日本共産党の柳利昭府委員長も出席。12日の第75回府党会議で史上初めて他党代表があいさつしたことなどに触れ、「皆さんと力を合わせて野党共闘勝利、日本共産党躍進へ奮闘し、大阪から新しい政治を前に進めたい」と決意を語りました。

(大阪民主新報、2017年2月26日付より)

 

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