2017年03月12日
大門実紀史の国会レポート
幼い園児に右翼愛国教育は許されぬ
大阪の学校法人「森友学園」が、財務省・近畿財務局から大幅に値引きした安値で国有地を払い下げてもらっていた問題(国土交通省・大阪航空局も関与)は、日本共産党の宮本岳志衆院議員の告発、暴露につづき、小池晃書記局長の政治家関与の指摘、辰巳孝太郎参院議員の追撃などによって、一層疑惑が深まっています。
政治家の関与をふくめ、日本共産党は引き続き、疑惑解明に全力で取り組みます。
ところで、ある外国の通信社の記者の話によれば、海外メディアがこの問題で最も関心を寄せているのは、土地売買のことより、憲法「改正」をめざす安倍政権と「愛国教育」をかかげる「森友学園」の思想的共通性だとのこと。この間、アメリカの「ワシントンポスト」や「ニューヨークタイムズ」で「森友学園」をめぐる報道で使われたのは、日の丸のもとに幼稚園児が並ぶ写真でした。特に「ニューヨークタイムズ」(2月24日付)は「日本の教育界に右派勢力が影響力を増している」と指摘しました。
天皇国家への奉仕を強いる「教育勅語」を幼稚園児に暗唱させ、運動会では「安倍首相がんばれ。安保法制、国会通過よかったです」と〝選手宣誓〟させる「森友学園」。確かに安倍政権のもとで、日本の教育界に右翼愛国教育運動(「日本会議」)が浸透してきていることの表れです。
右翼愛国教育が現憲法のもとで本当に許されるのか、「森友」問題のもう一つの重要な論点だと思いました。(だいもん・みきし 参院議員 第2週掲載)
(大阪民主新報、2017年3月12日付より)