2017年04月02日
清水忠史の国会レポート
監視社会つくる共謀罪は廃案に
えらいことですよ大阪のみなさん、連日テレビを賑わす森友学園問題の影に隠れ、ついに共謀罪が国会提出されてしまいました。実際の犯行に至らなくても、二人以上で計画・相談しただけで罪になるのが共謀罪。警察が「この団体は怪しいの~」と目をつけたら、盗聴、盗撮、尾行、張り込みによって、私たちの日常生活を丸裸にする「監視社会」をつくることが狙いなんです。
「テロを防ぐために必要」「一般人は対象外」「準備行為がなければ逮捕しない」と反対世論を抑え込むため政府は必死ですが、これらの言い分のゴマカシが国会質疑を通してはっきりしています。
「窃盗」や「児童ポルノ」など、およそテロとは関係のない犯罪まで取り締まり対象とされています。組織的犯罪集団の定義もめちゃくちゃ曖昧で、捜査機関側の恣意的な判断によっては健全な市民団体も監視対象とされてしまうんです。
準備行為についてもそれを判断するのは警察です。例えばそれが犯行の下見なのか、ただの散歩なのか、見分けることができるでしょうか。
戦前の治安維持法と同様に、国家権力に反抗する国民を弾圧し、戦争する国づくりにつなげていくとてもオソロシイー法律です。思想や内心の自由を踏みにじる、憲法違反の共謀罪は絶対に廃案にせなあきません。
なにはともあれ、安倍首相には、昭恵夫人と財務省との「共謀」についてつまびらかにしてもらいましょう。(しみず・ただし 日本共産党衆院議員 毎月第1週に掲載)
(大阪民主新報、2017年4月2日付より)