おおさかナウ

2017年04月16日

幕引き絶対に許さない
構造汚職ただし憲法生かそう
森友学園疑惑 市民集会に280人

 国有地が異常な格安で大阪の学校法人に売却された森友学園問題を検証しようと8日、大阪市北区内で、「検証!『瑞穂の国記念小学院』問題市民集会」が開かれ、会場いっぱいの280人が参加しました。集会は、森友疑惑の幕引きを許さず、真相究明のために、野党4党と市民の共同で関係者の証人喚問を求めていくこと、情報開示裁判支援、各種集会成功などを当面の行動として呼び掛けました。改憲反対などに取り組む団体や市民らでつくる同集会実行委員会が取り組んだもの。

森友学園問題を検証し、真相究明を求めて開かれた市民集会=8日、大阪市北区内

森友学園問題を検証し、真相究明を求めて開かれた市民集会=8日、大阪市北区内

野党と市民の共同で

「森友」の方針と安倍政権の政策

 主催者を代表して中北龍太郎弁護士(とめよう改憲!おおさかネットワーク共同代表)があいさつ。「私たちの財産である国有地を、ただ同然で払い下げる不当な行為が何故起きたのか」と問い掛け、森友学園が運営する幼稚園で、園児たちに教育勅語を日常的に暗唱させていたこと、幼稚園だけでなく小学校でも行っていこうと小学校の設立が企てられたとし、「森友の教育方針と安倍政権が進めてきた戦前回帰の政策が重なっている。日本の政治、社会の構造がどんどん極右化している空気が、ただ同然の払い下げを引き起こした」と指摘。「平和、人権、民主主義、憲法を守り生かすために構造汚職をたださなければならない。森友学園問題の真相究明は、安倍政治を終わらせる大きなポイントになる」と述べました。

昭恵氏の関与は疑う余地がない

 森友学園問題が大きくマスコミに取り上げられるきっかけとなったのが、当時、非公開だった国有地売却額の開示を求めて起こされた裁判でした。集会では、裁判原告で、昨年から、日本共産党や無所属市議、市民とともに疑惑解明を求めて活動してきた木村真豊中市議(無所属)が報告。いまなおさまざまな資料を公開しない政府を批判し、「昭恵氏(首相夫人)が関与していることは疑う余地がない。資料も出さず逃げきることを許しはいけない。安倍政権退陣と全国の森友化を根絶していくために、粘り強く追及し続けていきたい」と語りました。

 集会には野党代表も参加し発言しました。

政府と大阪府が二人三脚で推進

 日本共産党の辰巳孝太郎参院議員は、売却時の異常な値引きの根拠とされた地下9・9㍍の埋設ごみが実在しないことを国会質問で明らかにしたことを報告。9・9㍍は値引きするために設定されたものだと指摘し、大阪府の認可問題と合わせて、「国も大阪も二人三脚で(小学校を)つくらせたかった」と述べ、「最後の最後まで追及して安倍内閣を退陣に追い込んで、美しい国なるものをやめさせるために野党共闘で頑張りたい」と語りました。

野党が結束して証人喚問求める

 服部良一社民党大阪府連代表・元衆院議員は、学園理事長(当時)からの手紙に対し、首相夫人付きの政府職員が予算をつけると答えたことを挙げ、「これほど明確な関与はない」と指摘するとともに、学校づくりに維新も一体となっていたとし、徹底追及すると述べました。

 自由党の真白リョウ大阪府第12区総支部長も、松井府知事、当時理財局長だった迫田英典国税庁長官、昭恵夫人らの証人喚問が必要だとし、「野党が結束して資料開示、証人喚問を求めていきたい」と語りました。

 民進党の辻元清美衆院議員もメッセージを寄せました。

 団体アピールでは、「危ない教科書ネット」「新聞うずみ火」の代表が、市民が監視していくことの大切さや、ジャーナリズムのあり方などを発言しました。

 

(大阪民主新報、2017年4月16日付より)

 

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