都議会議員選挙では日本共産党が前進、自民党が大敗北しました。「加計学園」問題の疑惑隠し、共謀罪法の強行、憲法改悪の前倒しなど、驕り高ぶり暴走を続けてきた安倍政権に厳しい審判が下されました。

　振り返れば、安倍首相の「ゴーマン病」は自民党全体に伝染していました。オンブしてもらわないと水たまりを渡れない政務官。男性を毛髪量で差別する女性暴力議員。自衛隊を私物化し選挙のお願いに使った稲田防衛大臣。下村・元文科大臣にいたっては、加計学園からのヤミ献金疑惑について急いで釈明会見をしたものの、「ヤミ献金ではない。よく分からない11人からもらったんだ」と、かえってヤミを深めてしまう始末。

　きわめつけは、安倍首相が、国会だけでなく街頭のヤジにまで反応し、「ああいう人たちに負けない」とヒステリックに叫んだこと。もはや「ゴーマン病」も末期症状にきていました。

　都議選惨敗を受け、自民党内では、「次の総選挙、アベでは勝てない」という危機感が広がっています。都議選前、ある自民党議員は、もしも敗北したら、「憲法改正」を急ぐ安倍首相に内部からもブレーキがかかるだろうと言っていました。開票日の夜、フランス料理店で行われた安倍、麻生、菅会談では、しばらく経済重視で支持率の回復をはかろうと相談したとか。

　いまさら軌道修正しても遅い。一気に安倍内閣を退陣に追い込みたい。都議選に続き、奈良市長選、市議選での審判に注目です。（だいもん・みきし　参院議員　第２週掲載）


(大阪民主新報、2017年7月9日付より）