おおさかナウ

2017年09月03日

清水忠史の国会レポート
あなたはギャンブル依存症?

清水ただし

清水ただし

 次の項目について、あなたはいくつ当てはまりますか?①興奮を得るため掛金を増やす②賭博を減らそうとしたが失敗した③賭博を減らすと落ち着かない④賭博の事を考えることが多い⑤不快な気分の解消手段として賭博をする⑥損失を翌日、賭博で取り戻す試みをした⑦のめり込みを隠すために嘘をつく⑧賭博のため人間関係が危うくなる⑨絶望的状況を救うために借金する――これらは米国精神医学会の定めたギャンブル障害の診断項目で、4つ以上当てはまれば軽度の依存症であり、8つ以上であれば重症です。

 8月25日、ギャンブル依存症患者の治療に取り組む、独立行政法人・久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)で、依存症に関する医学や治療法、リハビリなどについて、説明を受けました。外来カウンセリングなどの治療に加え、2カ月の入院治療も行われていますが、この病院に結びつく「幸運な人」は、500万人以上いるとされる患者のごく一部に過ぎません。

 自民や維新は秋の臨時国会に「ギャンブル依存症対策基本法案」を議員立法で提出しようとしています。現在、国内ではギャンブル依存症に対応できる医療機関は限られているのが現状で、民間支援団体と行政の連携強化や財政支援も極めて不十分です。

 依存症対策を講じればカジノを解禁してもよいという考えは過ちです。既存ギャンブルへの規制強化も含め、依存症対策を純粋に整備していくことが求められています。カジノ賭博場設置阻止へ引き続き頑張ります。(しみず・ただし 日本共産党衆院議員 毎月第1週に掲載)

 

(大阪民主新報、2017年9月3日付より)

 

月別アーカイブ