2017年09月03日
保育士不足 深刻
共産党保育後援会 辰巳参院議員が懇談
安い給与と低い水準で
日本共産党の辰巳孝太郎参院議員はこのほど、大阪市内で同党保育後援会と要求懇談会を行いました。
懇談では、民間保育園から、現行の保育所配置基準が国際水準から著しく乖離し、保育の安全性を十分担保できないこと、給与についての国基準が役責に応じた給与体系を無視し、施設長も主任も保育士も同じ級でそれ以上上がらないこと、非常勤では最低賃金すら支払えないなど深刻な実態が報告されました。
保育士からは「忙しすぎて私生活が充実できない。給料が低い。男性職員は家庭を支えられず退職するなど悪循環」「一人一人にしっかり保育したいのに配置基準が低すぎてできない」などの声が出されました。
公立保育園からは、「橋下市長時代に給料基準が変えられ、500人以上の給料が下がった。保育士の欠員が多く、欠員のまま運営せざるを得ない園も。保育士不足で子どもの募集定員を3年で400人減らした」と報告。
発達保障を考えぬ施策
また大阪市の各行政区庁舎を保育施設として活用する事業の募集が始まっていることが報告され、「待機児を減らすためだというが、場所だけの提供で子どもの発達を考えていない。安全面でも発達面でも問題が多い」と問題が指摘されました。
辰巳議員は、「大阪で起こっていることは、安倍政権と維新府政の保育施策のひどさを表している。国民は、待機児解消と同時に保育の質の向上、何より安全を求めています。皆さんの声を、安倍政権に突きつけていく」と述べました。
(大阪民主新報、2017年9月3日付より)