竹山市長が公約発表
18歳まで医療費助成 第2子以降の保育料無償化
市民の願いさらに前へ 堺市長選10日告示
10日告示の堺市長選(24日投票)は、日本共産党も加わる「住みよい堺市をつくる会」が自主的支援する竹山おさみ市長(67)と、大阪維新の会元府議の永藤英機氏(41)との一騎打ちになる見通しです。「大阪都」構想を掲げる維新が「竹山市政つぶし」に異常な執念を燃やす一方で、竹山氏は、「都構想」による廃止・解体から堺市を守り、市民の願いをさらに前進させる政治の方向を示しています。
都構想に再びノーを
「自由と自治」堺の誇り守る
竹山おさみ市長は1日会見を開き、「堺はひとつ! 大きく動く! 笑顔日本一!」をキャッチフレーズにしたマニフェスト(選挙公約)を発表しました。
4年前に続いて「堺はひとつ」を掲げた理由について、再び行われようとしている大阪市の住民投票を挙げ「大阪都」構想への危機感を強調。「堺市が廃止分割され、自由・自治都市・堺の誇りが消失してしまう事態は、何としても避けなければならない」と語りました。
竹山氏は先人から受け継いだ「自由と自治」の精神は、「堺の原点(しるし)」だと語り、「自由自治と『都』構想は相いれることはありません。堺のことは堺で決める取り組みを広げていきたい。私とともに愛する堺を一緒に守っていただきたい」と、市長選で「都」構想に再びノーの審判を突き付けることを呼び掛けました。
市民の笑顔あふれるまちへ
竹山氏は2期8年これまで進めてきた、「子育て」「歴史と文化」「ものづくり」の3つの挑戦の着実な成果を加速させて、「市民の笑顔があふれるまちをつくりたい」と公約の基本姿勢を示し、「重点的に取り組んできた子育て支援を充実させる」と強調しました。
政令市初の取り組みとして、今年度実施した3人目以降の子どもの保育料完全無償化を、2人目の子どもに拡充すると表明。さらに子どもの医療費助成(ワンコイン医療費)を、中学3年生から高校3年生まで拡充し、大学進学を支援する奨学金返済支援制度創設などを盛り込み、「これらの取り組みで、子育て中の皆さんの経済的負担を減らしていきたい」と語りました。
「誰もが元気に暮らせる環境づくり、安全で安心して暮らせるまちづくりを進めたいと」と述べ、おでかけ応援バス(1乗車100円)の年間240日の制限をなくし、365日利用可能へ拡充したいと表明。これまでも早期発見、早期治療に力を入れてきたがん検診の無償化、水道料金の引き下げ、国内推薦が決まった百舌鳥古市古墳群の世界文化遺産登録の実現などを強調しました。
竹山氏は、中小企業振興や商店街活性化の支援、伝統産業振興に向けた人材育成支援のほか、府内生産高1位の農業振興策などを公約に盛り込みました。
自分たちの手でまちづくり
竹山氏は、明治22年(1889年)の市制施行時に5万人弱だった堺が、周辺自治体と思いをひとつに発展し、念願の政令市移行を果たしたと語り、「自分たちのまちづくりを自分たちで進める権限と財源を持つ政令市堺をなくすことは許されない。『都』構想にはきっぱりノーを突きつけます。これまでも、そしてこれからも堺はひとつ。このマニフェストをもとに、子どもからお年寄りまで、堺に愛着と誇りを持って笑顔あふれる日本一のまちを実現したい」と決意を述べました。
維新の「都」構想隠しは明瞭
「全国の地方議員、国会議員と秘書、ありとあらゆるお願いをして一致団結してたたかうのが、維新のスピリッツ」。維新幹事長の馬場信幸衆院議員が会見でそう語るように、維新陣営は「竹山市政つぶし」へ連日総動員を掛け、候補者ポスターの掲示や訪問活動など急速に動きを広げています。
前回市長選で「都」構想を争点に掲げて大敗北し、2年前の大阪市民による住民投票で「都構想」が否決された維新が、堺市長選を最重要と位置付けるのは、来秋にも実施したいとする住民投票結果に影響を与えると言われるからに他なりません。
「(『都』構想を争点にしたら)竹山さんの思うつぼ」(維新代表の松井一郎府知事)と争点隠しの戦術をとった維新ですが、松井知事とともに堺に乗り込み街頭演説を繰り返す吉村洋文大阪市長は、「『大阪都』構想を絶対に実現させますよ」「竹山さん12年もやらせるんですか」と堺市民に向かって叫ぶなど、維新の「都」構想の争点隠しはすでに明瞭です。
「再び行われようとしている住民投票で、万が一にも『都』構想が実現すれば、その影響はすぐに堺市に及びます。『都』構想を検討しないといったまやかしの言葉に乗ってはならない」。竹山市政はそう語り、「『都』構想は百害あって一利なし。政令市の権限と財源を生かしたまちづくりの発展を目指す」と訴えています。
市民の声で改革進む竹山市政
日刊「堺はひとつ」始まる
「堺はひとつ!日刊日替わりビラをお読みください」。24日投票の堺市長選で竹山おさみ市長(67)を自主的に支援する「住みよい堺市をつくる会」は5日、「日刊堺はひとつ」(機関紙)の配布を市内全駅でスタートさせました。
なかもず駅では25人が参加。「毎日新しいニュースをお届けします。堺市を廃止・分割する『都構想』にノーの審判を突きつける選挙。竹山市政で市民の暮らしを守る行政を発展させよう」と呼び掛けました。
第1号は、「市民の声で改革進む竹山市政をさらに」と、堺市政と大阪市政を比較し、市民共同の竹山市政が子育てや医療、教育、経済、財政の5テーマで進めた豊かな実績を特集しています。
青年たちも宣伝に加わって、シールボードを使って市民と対話を繰り広げました。準備した日替わりビラをすべて配布。終了後メンバーたちは、「若者の反応が良い」「堺市の真実を伝える活動を広げよう」と話し合いました。
(大阪民主新報、2017年9月10日付より)