安倍政権倒し新しい日本へ
市民と野党の共闘・日本共産党躍進で
衆院選公示?志位和夫委員長が訴え
衆院選が10日公示されました(22日投開票)。同日夕、日本共産党の志位和夫委員長は大阪市北区のJR大阪駅前で第一声を行い、「安倍暴走政治をこのまま続けていいのか、これが最大の争点」と指摘し、安倍政権を倒して新しい政治をつくる展望を力説。選挙戦の本当の対決構図は「安倍自公政権と補完勢力」対「市民と野党の共闘」だと述べ、未来を開く共闘の勝利、日本共産党の大躍進を訴えました。
安倍首相こそ最大の「国難」
「安倍自公政権がこの5年間にやってきたことは何か」――志位氏は、安保法制=戦争法、秘密保護法、「共謀罪」法と、違憲の悪法を数の暴力で押し通すなど「こんなにも憲法をないがしろにした政権はかつてない」と批判。「権力が憲法を無視して暴走を始めている。ならば主権者の手で暴走を止め、憲法を守るまっとうな政治に変えよう」と述べました。
安倍政権は、沖縄県民が「辺野古の新基地建設は許さない」と選挙で繰り返し訴えても耳を貸さず、強権で新基地建設をごり押しすることは、「民主主義の国では許される道理がない。沖縄のたたかいに連帯し、新基地建設ストップの審判を全国で下そう」ときっぱり。
さらに「森友・加計疑惑」に触れ、「こんな国政私物化の疑惑にまみれた政権もかつてない」と告発し、新しい国会で徹底解明する決意を表明しました。
志位氏は、「安倍首相は『国難突破解散』というが、安倍氏が総理の座に居座り続けていることこそ、最大の国難。もうお引き取り願おう。さよなら安倍政治の選挙にしよう」と呼び掛けました。
暴走政治転換へ5つの提案
「安倍政権を退場させた後に、どんな日本をつくるのか」――こう問い掛けた志位氏は、新しい政治へ5つの提案を行い、その実現のために日本共産党の大躍進をと訴えました。
第1は、「どんな問題でも軍事ではなく、平和外交の力で解決する日本」。北朝鮮問題で、破滅をもたらす戦争を回避するため、北朝鮮への経済制裁と一体に、対話による平和的解決へ、憲法9条をもつ日本の政府こそイニシアチブを発揮すべき。米国の戦争に自衛隊が自動的に参戦する戦争法はきっぱり廃止。
第2は、「1%の富裕層と大企業のための政治ではなく、99%の国民のための政治」。暮らしと経済を破壊する消費税10%への大増税は中止。消費税に頼らず暮らしを良くする財源政策はじめ、「税金」「予算」「働き方」「地域経済再生」の4つの経済改革の実行。
第3は、「原発ゼロの日本、再生可能エネルギー先進国の日本」。原発再稼働は福島原発事故の体験から国民的合意に。住民の避難計画すら審査内容にない「新規制基準」による再稼働は論外。再稼働中止、廃炉の道に進み、再生可能エネルギー先進国へ。
第4は、「世界に誇る憲法9条を守り、伝え生かす日本」。憲法に自衛隊を書き込めば、9条の命である2項(戦力不保持、交戦権否認)は空文化・死文化し、海外での無制限な武力行使が可能に。恐ろしい道には「絶対ノー」の審判を。
第5は、「核兵器禁止条約にサインする政府」。唯一の戦争被爆国でありながら、核兵器禁止条約を実現した世界の流れに背を向ける日本の政府。条約にサインしないなら、取り替えてサインする政府を。
共産党大躍進で共闘さらに
「安倍政権を倒して新しい日本をつくる、最大の力は何か」――志位氏は「市民と野党の共闘」と答え、選挙戦の対決構図はマスコミが描く「三極激突」ではなく、「自公と補完勢力」対「市民と野党の共闘」の「二極」だと強調しました。
希望の党は、「安保法制容認」「9条を含む憲法改定」「原発再稼働容認」で政治の中身は自民党と変わらず、小池百合子代表自身も党首討論で「(自民党と)大した違いはない」と認めていることを紹介。維新は、自公とともに「共謀罪」法やカジノ法を強行するなど“試され済み”の補完勢力だと指摘しました。松井一郎代表が「大阪ではなぜ自民党と共産党とが協力するのか」と攻撃したことに対し、「『都』構想から自治を守ろうと一緒に頑張るのは当たり前」と反論。「自公とその補完勢力に負けるわけにはいかない」と話しました。
志位氏は、昨年の参院選から広がってきた市民と野党の共闘の流れを新しいステージに発展させたいと表明。日本共産党、立憲民主党、社民党の野党3党が候補者を一本化した249の小選挙区で勝利し、「共闘の力で安倍政権を倒そう」とと語りました。
いま日本共産党に「ブレない党」「共闘の大義を大切にする党」との評価が寄せられている中、「日本共産党の躍進が共闘を前に進め、日本の政治を良くする力になる。『比例は共産党』と広げに広げ、この大阪から日本を変える大きな波を起こし、勝利を勝ち取ろう」と呼び掛けました。
(大阪民主新報、2017年10月15日付より)